古典和歌stream

後撰和歌集 - よみ人しらず

神無月しぐるる時ぞみ吉野の
山のみ雪も降り始めける

十月、都に時雨が降る時にこそ、吉野の山の雪も降り始めたのであった。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

今朝の嵐寒くもあるかなあしひきの
山かきくもり雪ぞ降るらし

今朝の嵐はなんと寒いことか。山は一面に曇って、雪が降っているらしい。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

黒髪の白くなりゆく身にしあれば
まづ初雪をあはれとぞ見る

黒髪が白くなっていく身であるので、何よりもまず初雪を、しみじみと身にしみるものとして見ることだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

霰降るみ山の里のわびしきは
来てたはやすく訪ふ人ぞなき

霰の降る山深い里がわびしいのは、たやすくやって来て訪ねてくれる人がいないことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

ちはやぶる神無月こそ悲しけれ
わが身時雨にふりぬと思へば

十月こそは悲しいものだ。時雨が降るように、わが身も古びてしまったと思うので。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

白山に雪降りぬれば跡絶えて
今はこしぢに人も通はず

白山に雪が降ったので、人の足跡も絶えて、今は越路を通う人もいない。そのように、あの方が通ってきた道にも、今は訪れる人がいない。

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後撰和歌集 - 紀貫之

降り初めて友待つ雪はむばたまの
わが黒髪の変はるなりけり

降り始めて、次に降る雪を友として待つように消え残っている雪は、実は私の黒髪が白く変わったものであったのだ。

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後撰和歌集 - 藤原兼輔

黒髪の色ふりかふる白雪の
待ち出づる友はうとくぞありける

黒髪の色を、降りかかって白く変えてしまう白雪が待ち受けて迎える友は、こちらにとっては疎ましいものであったのだ。

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後撰和歌集 - 紀貫之

黒髪と雪との仲の憂き見れば
ともかがみをもつらしとぞ思ふ

黒髪と雪との仲のつらさを見ると、友の髪も、それを映す鏡も、恨めしいものと思うことだ。

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後撰和歌集 - 藤原兼輔

年ごとに白髪の数をますかがみ
見るにぞ雪の友は知りける

年ごとに白髪の数が増していくのを澄んだ鏡で見るにつけて、雪の友とは白髪のことだと知ったのだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

年経れど色も変はらぬ松が枝に
かかれる雪を花とこそ見れ

年を経ても色の変わらない松の枝にかかっている雪を、花だと見ることだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

霜枯れの枝となわびそ白雪の
消えぬ限りは花とこそ見れ

霜枯れの枝だと嘆くな。白雪が消えないうちは、花だと見ることだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

氷こそ今はすらしもみ吉野の
山の滝つ瀬声も聞こえず

今はもう氷が張っているらしい。吉野の山の急流は、その音も聞こえない。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

夜を寒み寝覚めて聞けばをしぞ鳴く
払ひもあへず霜や置くらん

夜が寒いので、目を覚まして聞くと、おしどりが鳴いている。払いのけることもできないほど、霜が羽に置いているのだろうか。

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後撰和歌集 - 藤原蔭基

かつ消えて空に乱るる淡雪は
もの思ふ人の心なりけり

降るそばから消えながら、空に乱れ舞う淡雪は、物思いをする人の心そのものであったのだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

白雪のふりはへてこそ訪はざらめ
とくるたよりを過ぐさざらなん

白雪が降るなか、わざわざ訪ねてはくださらないだろうが、雪が解けるように、このついでの折だけは見過ごさないでほしい。

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