古典和歌stream

万葉集 - 余明軍

あしひきの山に生ひたる菅の根の
ねもころ見まく欲しき君かも

山に生えている菅の根のように、心をこめて懇ろにお目にかかりたいと思うあなたであることよ。

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万葉集 - 大伴坂上大嬢

生きてあらば見まくも知らず何しかも
死なむよ妹と夢に見えつる

生きていれば逢えるかもしれないのに、どうして「死んでしまうよ、あなた」と言うあなたが夢に見えたのだろうか。

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万葉集 - 大伴坂上大嬢

ますらをもかく恋ひけるをたわやめの
恋ふる心にたぐひあらめやも

立派な男子でさえこれほど恋しく思ったというのに、か弱い女の恋する心に比べられるものがあろうか。

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万葉集 - 大伴坂上大嬢

月草のうつろひやすく思へかも
我が思ふ人の言も告げ来ぬ

月草の色が移ろいやすいように、心変わりしやすいと思っているからだろうか、私の思う人は言葉さえ伝えてこない。

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万葉集 - 大伴坂上大嬢

春日山朝立つ雲の居ぬ日なく
見まくの欲しき君にもあるかも

春日山に朝立つ雲がかからない日はないように、毎日いつも逢いたいと思うあなたであることよ。

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万葉集 - 大伴坂上郎女

出でていなむ時しはあらむをことさらに
妻恋しつつ立ちていぬべしや

出て行く時はほかにもあるだろうに、わざわざ妻を恋しがりながら、今出て行ってよいものか。

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万葉集 - 大伴坂上郎女

相見ずは恋ひずあらましを妹を見て
もとなかくのみ恋ひばいかにせむ

逢わなければ恋しく思わずにいられただろうに、あなたを見てしまって、わけもなくこれほど恋しく思うばかりなら、どうしたらよいのだろう。

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万葉集 - 笠女郎

我が形見見つつ偲はせあらたまの
年の緒長く我れも偲はむ

私の形見を見ながら偲んでください。年月長く、私もあなたを偲びましょう。

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万葉集 - 笠女郎

白鳥の飛羽山松の待ちつつぞ
我が恋ひわたるこの月ごろを

白鳥の飛ぶ飛羽山の松の名のように、あなたを待ちながら、私は恋い続けている。この幾月もの間を。

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万葉集 - 笠女郎

衣手を打廻の里にある我れを
知らにぞ人は待てど来ずける

打廻の里にいる私を知らないで、あの人は、いくら待っても来なかったのだ。

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万葉集 - 笠女郎

あらたまの年の経ぬれば今しはと
ゆめよ我が背子我が名告らすな

年月が経ったので、もう今はよいだろうと、決して私の名を口にしないでください、あなた。

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万葉集 - 笠女郎

我が思ひを人に知るれか玉櫛笥
開きあけつと夢にし見ゆる

私の思いが人に知られてしまったのだろうか。櫛箱を開けてしまったと夢に見えることだ。

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万葉集 - 笠女郎

闇の夜に鳴くなる鶴の外のみに
聞きつつかあらむ逢ふとはなしに

闇夜に鳴いている鶴の声を遠く聞くように、あなたのことをよそながら聞くばかりでいるのだろうか。逢うこともなしに。

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万葉集 - 笠女郎

君に恋ひいたもすべなみ奈良山の
小松が下に立ち嘆くかも

あなたを恋しく思っても、どうしようもないので、奈良山の小松の下に立って嘆くことだ。

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万葉集 - 笠女郎

我がやどの夕蔭草の白露の
消ぬがにもとな思ほゆるかも

わが家の庭の、夕方の物陰に生える草に置く白露が消えるように、消え入りそうなほど、むやみにあなたのことが思われることだ。

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万葉集 - 笠女郎

我が命の全けむ限り忘れめや
いや日に異には思ひ増すとも

私の命が無事である限り、あなたを忘れることがあろうか。日ごとに思いがつのることはあっても。

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