万葉集 - 紀女郎
袖を分かって別れなければならない日が近いので、心にむせび、声をあげて泣けてくるばかりだ。
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万葉集 - 大伴駿河麻呂
立派な男子が思い悩みながら、幾度となく嘆く嘆きを、あなたは身に負わないものなのか。
万葉集 - 大伴坂上郎女
心の中では忘れる日もなく思っているけれど、あなたは人の噂がうるさい方なのだ。
逢わないまま日数が長くなった。このごろはどのように元気でいるのか、気がかりだ、あなた。
夏の葛のように絶えることのなかった使いが途絶えたので、何か事でもあったかのように思ったことだ。
万葉集 - 大伴三依
いとしいあの人は常世の国に住んでいたらしい。昔逢った時よりも若返っていることだ。
天から降りた露霜が置いたことだ。家にいる人も、私の帰りを待ち焦がれていることだろう。
玉の番人に玉は授けてしまって、ひとまずは、枕と私とで、さあ二人で寝よう。
心の中では忘れはしないのに、たまたま逢わない日が重なって、ひと月も経ってしまった。
逢ってからまだひと月も経たないのに、恋しいと言ったならば、軽はずみな者と私のことを思われるだろうか。
私だけがあなたを恋しく思っているのだ。あなたが恋しいと言うのは、ただの口先の慰めにすぎない。
もう思うまいと言ってしまったのに、はねず色のように移ろいやすい私の心であることよ。
いくら思っても甲斐がないとわかっているのに、どうしてこれほどまでに私は恋い続けているのだろう。
まだ何もないうちから人の噂がうるさい。こんなことでは、ええい、あなた、この先はどうなることだろう。
あなたと私の仲を人が裂こうとしているという。さあ、あなた、人の中傷の言葉を決してお聞きにならないで。
恋い焦がれてやっと逢えた時くらいは、やさしい言葉を尽くしてください。末長くと思うのならば。