古典和歌stream

万葉集 - 大伴家持

鶉鳴く古りにし里ゆ思へども
何ぞも妹に逢ふよしもなき

鶉の鳴く古びた里から思っているけれども、どうしてあなたに逢う手立てもないのだろう。

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万葉集 - 紀女郎

言出しは誰が言にあるか小山田の
苗代水の中淀にして

先に言い出したのは誰の言葉だったのか。山田の苗代の水が途中で淀むように、途中で途絶えてしまって。

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万葉集 - 大伴家持

我妹子がやどの籬を見に行かば
けだし門より帰してむかも

いとしいあなたの家の垣根を見に行ったならば、もしかしたら門から追い返されてしまうだろうか。

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万葉集 - 大伴家持

うつたへに籬の姿見まく欲り
行かむと言へや君を見にこそ

ひたすら垣根の姿を見たいと思って行こうと言っているのだろうか。いや、あなたを見にこそ行くのだ。

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万葉集 - 大伴家持

板葺の黒木の屋根は山近し
明日の日取りて持ちて参ゐ来む

板葺きの黒木の屋根の材料は、山が近いので、明日にでも取って持って参りましょう。

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万葉集 - 大伴家持

黒木取り草も刈りつつ仕へめど
いそしきわけとほめむともあらず

黒木を取り、萱も刈りながらお仕えしても、よく働く者だとほめてくださりそうにもない。

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万葉集 - 大伴家持

ぬばたまの昨夜は帰しつ今夜さへ
我れを帰すな道の長手を

ゆうべは私を帰した。今夜までも私を帰さないでくれ。長い道のりなのだから。

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万葉集 - 紀女郎

風高く辺には吹けども妹がため
袖さへ濡れて刈れる玉藻ぞ

風が激しく岸辺に吹いているけれども、あなたのために、袖まで濡らして刈った玉藻なのだ。

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万葉集 - 大伴家持

をととしの先つ年より今年まで
恋ふれどなぞも妹に逢ひかたき

おととしの、そのまた前の年から今年まで恋い続けているのに、どうしてあの人に逢うのはこんなにむずかしいのだろう。

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万葉集 - 大伴家持

うつつにはさらにもえ言はず夢にだに
妹が手本を卷き寝とし見ば

現実では、とても言うこともできない。せめて夢の中ででも、あの人の袂を枕にして寝ると見たならば。

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万葉集 - 大伴家持

我がやどの草の上白く置く露の
身も惜しからず妹に逢はずあれば

わが家の庭の草の上に白く置く露のようにはかない身も、惜しくはない。あの人に逢わずにいるので。

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万葉集 - 大伴家持

春の雨はいやしき降るに梅の花
いまだ咲かなくいと若みかも

春の雨はますますしきりに降るのに、梅の花がまだ咲かないのは、木がとても若いからだろうか。

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万葉集 - 大伴家持

夢のごと思ほゆるかもはしきやし
君が使の数多く通へば

夢のように思われることだ。いとしいあなたからの使いがたびたび通って来るので。

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万葉集 - 大伴家持

うら若み花咲きかたき梅を植ゑて
人の言繁み思ひぞ我がする

まだ若くて花の咲きにくい梅を植えて、人の噂がうるさいので、私は思い悩んでいる。

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万葉集 - 大伴家持

心ぐく思ほゆるかも春霞
たなびく時に言の通へば

心がふさぐように思われることだ。春霞のたなびく時に、言葉が通って来るので。

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万葉集 - 大伴家持

春風の音にし出なばありさりて
今ならずとも君がまにまに

春風の音のように、はっきりと言葉に出したならば、時が経って、今でなくても、あなたの思いのままにしよう。

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