古典和歌stream

古今和歌集 - 藤原興風

逢ふまでの形見とてこそとどめけめ
涙に浮かぶもくづなりけり

再び逢うまでの形見としてこそ、この裳を残していったのだろうが、それは私の涙に浮かぶ藻屑のようなものであったよ。

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古今和歌集 - よみ人しらず

形見こそ今はあだなれこれなくは
忘るる時もあらましものを

形見こそが今となっては恨めしい敵である。これがなかったならば、あの人を忘れる時もあっただろうに。

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古今和歌集 - 在原業平

月やあらぬ春や昔の春ならぬ
我が身ひとつはもとの身にして

月は去年の月ではないのか。春は昔の春ではないのか。わが身ひとつだけはもとのままの身であって、すべてが変わってしまったように思われる。

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古今和歌集 - 藤原仲平

花すすき我こそ下に思ひしか
ほに出でて人に結ばれにけり

花すすきのように、私こそ心の中でひそかに思っていたのに、あの人は穂が出るようにはっきりと表に出て、ほかの人と結ばれてしまった。

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古今和歌集 - 藤原兼輔

よそにのみ聞かましものをおとは川
渡るとなしにみなれそめけむ

遠くから噂に聞くだけにしておけばよかったのに。音羽川を渡るというわけでもなく、どうしてあの人に見慣れ、親しみはじめてしまったのだろう。

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古今和歌集 - 凡河内躬恒

我がごとく我を思はむ人もがな
さてもや憂きと世を試みむ

私があの人を思うように、私を思ってくれる人がいてほしいものだ。そうであってもやはり男女の仲はつらいものなのか、試してみたい。

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古今和歌集 - 在原元方

久方の天つ空にも住まなくに
人はよそにぞ思ふべらなる

遥かな天の空に住んでいるわけでもないのに、あの人は私をよそよそしく、遠い存在のように思っているらしい。

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古今和歌集 - よみ人しらず

見てもまたまたも見まくのほしければ
馴るるを人はいとふべらなり

会っても、また会いたい、さらに会いたいと思われるので、しきりに馴れ親しもうとするのを、あの人は嫌がっているようだ。

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古今和歌集 - 紀友則

雲もなく凪ぎたる朝の我なれや
いとはれてのみ世をば経ぬらむ

雲もなく風も凪いだ朝のような私なのだろうか。朝がいかにも晴れているように、私はあの人に厭われてばかりで、この世を過ごしてきたのだろう。

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古今和歌集 - よみ人しらず

花がたみめならぶ人のあまたあれば
忘られぬらむ数ならぬ身は

花かごの編み目が並ぶように、あの人には見比べる相手が大勢いるので、きっと忘れられてしまったのだろう。数にも入らないこの私は。

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古今和歌集 - よみ人しらず

うきめのみ生ひて流るる浦なれば
かりにのみこそ海人は寄るらめ

浮き海藻ばかりが生えては流れていく浦なので、海人は刈りに来るだけ、ほんのかりそめに立ち寄るのだろう。つらい目ばかりの私のもとへ、あの人はかりそめにしか来ないのだろう。

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古今和歌集 - 伊勢

あひにあひて物思ふころの我が袖に
宿る月さへ濡るる顔なる

折も折、ぴったりと合わさるように物思いにふけるこの頃、涙に濡れた私の袖に映る月までもが、濡れた顔をしている。

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古今和歌集 - よみ人しらず

秋ならで置く白露は寝覚めする
我が手枕の雫なりけり

秋でもないのに置く白露は、夜中に目を覚ましてしまう私の手枕に落ちる涙の雫であったのだ。

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古今和歌集 - よみ人しらず

須磨の海人の塩焼き衣をさをあらみ
まどほにあれや君が来まさぬ

須磨の海人が塩を焼くときに着る衣は、筬の目が粗いので織り目が間遠である。そのように私たちの仲も間遠になってしまったからか、あなたはおいでにならない。

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古今和歌集 - よみ人しらず

山城の淀の若菰かりにだに
来ぬ人頼む我ぞはかなき

山城の淀に生える若い真菰を刈りに来るように、かりそめにさえ来てくれない人を頼みにしている私は、なんとはかないことか。

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古今和歌集 - よみ人しらず

あひ見ねば恋こそまされ水無瀬川
何に深めて思ひそめけむ

逢わずにいるので恋しさはますますつのる。水の少ない水無瀬川のように浅い縁なのに、どうしてこれほど深く思いはじめ、心を染めてしまったのだろう。

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