- 表題
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- 古今和歌集
古今和歌集 - よみ人しらず
めづらしき人を見むとやしかもせぬ
我が下紐の解けわたるらむ
久しく逢わなかった恋しい人に逢えるというのだろうか。自分から解いたわけでもないのに、私の下紐がしきりに解けるのは。
古今和歌集 - よみ人しらず
かげろふのそれかあらぬか春雨の
ふる日となれば袖ぞ濡れぬる
かげろうのように、それであるのかないのか、はっきりとしない。春雨の降る日になると、かつての人のことが思われて、涙で袖が濡れてしまう。
古今和歌集 - 大伴黒主
思ひ出でて恋しき時は初雁の
なきて渡ると人知るらめや
あなたを思い出して恋しい時には、初雁が鳴いて空を渡るように、私も泣きながらあなたの家のあたりを行き来していると、あなたは知っているだろうか。
古今和歌集 - 藤原因香
頼めこし言の葉今は返してむ
我が身ふるれば置き所なし
これまで私に頼みを抱かせてきたあなたのお手紙の言葉を、今はもうお返ししよう。わが身が古びて顧みられなくなったので、置き場所もないのだから。
古今和歌集 - 源能有
今はとて返す言の葉拾ひ置きて
おのがものから形見とや見む
今はもうこれまでと言って返してきた手紙の言葉を拾い置いて、もとは自分のものでありながら、あなたの形見として見ることになるのだろうか。
古今和歌集 - 藤原因香
玉鉾の道はつねにもまどはなむ
人を訪ふとも我かと思はむ
あの人の通う道は、いつも迷ってほしいものだ。そうすれば、ほかの人を訪ねようとして迷い、私のもとに来たとしても、私を訪ねてくれたのかと思えるだろう。
古今和歌集 - よみ人しらず
待てと言はば寝ても行かなむしひて行く
駒の足折れ前の棚橋
待ってと私が言ったなら、せめて一緒に寝てから行ってほしい。それでも無理に帰っていくのなら、家の前の棚橋よ、あの人の馬の足を折ってしまえ。