古今和歌集 - 壬生忠岑
喪服のほつれた糸は、悲しみに沈む者の涙の玉を貫き通す緒となったのだった。
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古今和歌集 - 紀貫之
朝露が置く晩稲の山田を刈るではないが、かりそめのはかないものとして、このつらい世の中を思うようになったことだ。
墨染の喪服を着たあなたの袂は雲なのだろうか。絶えず涙が雨となって降るばかりである。
古今和歌集 - よみ人しらず
今は山のほとりに住んで、墨染の衣を着ていますが、その袖は涙で乾く時もない。
古今和歌集 - 小野篁
池の水面に映って沈んで見える花の色がはっきりしているように、亡き君のお姿がはっきりと思い出されることだ。
古今和歌集 - 文屋康秀
草深く霞の立ちこめる谷に姿を隠して、照り輝く日が暮れてしまった、その日が今日ではないか。
古今和歌集 - 遍昭
人々はみな喪服を脱いで華やかな衣に着替えたそうだ。私の僧衣の袂よ、せめて乾くだけでもしておくれ。
古今和歌集 - 源能有
にわかに寂しく感じられることよ。紅葉までも、主のいない家では色づくこともないのだった。
ほととぎすが今朝鳴く声にはっと気づいてみると、今はちょうどあなたと死に別れた時節であったのだ。
古今和歌集 - 紀茂行
花よりも人のほうがはかなくなってしまった。花と人と、どちらを先に恋しく思うことになると考えていただろうか。
色も香りも昔と変わらぬ濃さで美しく咲いているけれども、この梅を植えたであろう人の姿が恋しい。
あなたがいらっしゃらなくなって、塩を焼く煙も絶えてしまった塩竈の浦は、見渡す限り心寂しく見えることだ。
古今和歌集 - 御春有助
あなたが植えた一群れの薄は、今では虫の声がしきりに聞こえる、草の生い茂った野原となってしまったことだ。
古今和歌集 - 紀友則
同じことなら、人とともにその言葉までも消えてしまってほしい。見ると涙の滝がいっそう激しくなることだ。
亡き人の住む所へ通っていくのなら、ほととぎすよ、私が心にかけて声をあげて泣いてばかりいると伝えてほしい。
誰に見よというので花は咲いているのだろう。ここはもう早くから白雲の立つ野となってしまったのに。