古典和歌stream

万葉集

吉野川巌と栢と常磐なす
我れは通はむ万代までに

吉野川の巌と柏とが永遠に変わらないように、私は通い続けよう、万代の後までも。

詳細を見る

万葉集

宇治川は淀瀬なからし網代人
舟呼ばふ声をちこち聞こゆ

宇治川には流れのゆるやかな浅瀬がないらしい。網代で漁をする人たちが舟を呼ぶ声が、あちらこちらから聞こえてくる。

詳細を見る

万葉集

宇治川に生ふる菅藻を川早み
採らず来にけりつとにせましを

宇治川に生えている菅藻を、川の流れが速いので採らずに来てしまった。家への土産にすればよかったのに。

詳細を見る

万葉集

宇治人の譬への網代我れならば
今は寄らまし木屑来ずとも

宇治の人がたとえに言う網代が、もし私であったならば、今は自分から寄って行くだろうに、木屑が流れて来なくても。

詳細を見る

万葉集

宇治川を舟渡せをと呼ばへども
聞こえざるらし楫の音もせず

宇治川を舟で渡してくれよと何度も呼ぶけれども、聞こえないらしい。櫓の音もしない。

詳細を見る

万葉集

ちはや人宇治川波を清みかも
旅行く人の立ちかてにする

宇治川の川波が清らかだからだろうか、旅をゆく人が立ち去りかねているのは。

詳細を見る

万葉集

しなが鳥猪名野を来れば有馬山
夕霧立ちぬ宿りはなくて

猪名野を通って来ると、有馬山に夕霧が立ちこめた。泊まる宿はないのに。

詳細を見る

万葉集

武庫川の水脈を早みと赤駒の
足掻くたぎちに濡れにけるかも

武庫川の水脈の流れが速いので、赤駒が足を掻いて立てる水しぶきに、すっかり濡れてしまったことよ。

詳細を見る

万葉集

命をし幸くよけむと石走る
垂水の水をむすびて飲みつ

命が無事で長くあるようにと願って、岩の上をほとばしり流れる垂水の水を、手ですくって飲んだ。

詳細を見る

万葉集

さ夜更けて堀江漕ぐなる松浦舟
楫の音高し水脈早みかも

夜が更けて堀江を漕いでいるらしい松浦舟の、櫓の音が高く聞こえる。水脈の流れが速いからだろうか。

詳細を見る

万葉集

悔しくも満ちぬる潮か住吉の
岸の浦廻ゆ行かましものを

悔しいことに、満ちてしまった潮よ。住吉の岸の浦辺を通って行こうと思っていたのに。

詳細を見る

万葉集

妹がため貝を拾ふと茅渟の海に
濡れにし袖は干せど乾かず

妻のために貝を拾おうとして茅渟の海で濡れてしまった袖は、干しても乾かない。

詳細を見る

万葉集

めづらしき人を我家に住吉の
岸の埴生を見むよしもがも

心ひかれる愛しい人を我が家に住まわせたい。その「住む」の名をもつ住吉の岸の埴生を、見る手立てがあればよいのに。

詳細を見る

万葉集

暇あらば拾ひに行かむ住吉の
岸に寄るといふ恋忘れ貝

暇があれば拾いに行こう。住吉の岸に打ち寄せるという恋忘れ貝を。

詳細を見る

万葉集

馬並めて今日我が見つる住吉の
岸の埴生を万代に見む

馬を並べて今日私が見た住吉の岸の埴生を、万代までも見続けよう。

詳細を見る

万葉集

住吉に行くといふ道に昨日見し
恋忘れ貝言にしありけり

住吉へ行くという道で昨日見た恋忘れ貝は、名ばかりのものだったのだ。

詳細を見る