古典和歌stream

万葉集

三国山木末に住まふむささびの
鳥待つごとく我れ待ち痩せむ

三国山の梢に住んでいるむささびが鳥を待つように、私はあなたを待ちながら痩せてしまうだろう。

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万葉集

岩倉の小野ゆ秋津に立ちわたる
雲にしもあれや時をし待たむ

岩倉の野から秋津へと立ちわたる雲ででもあろうか、そうではないのに、どうして時を待っていられようか。

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万葉集

天雲に近く光りて鳴る神の
見れば畏し見ねば悲しも

天の雲に近く光って鳴る雷のように、逢えば恐れ多く、逢わなければ悲しいことだ。

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万葉集

はなはだも降らぬ雨故にはたづみ
いたくな行きそ人の知るべく

ひどく降ったわけでもない雨なのに、にわたずみよ、ひどく流れて行くな。人に知られてしまうから。

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万葉集

ひさかたの雨には着ぬをあやしくも
我が衣手は干る時なきか

雨の中で着たわけでもないのに、不思議なことに、私の袖は乾く時がないことよ。

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万葉集

み空行く月読壮士夕さらず
目には見れども寄るよしもなし

空を渡って行く月の男を、毎夕、目には見ているけれども、近寄るすべもない。

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万葉集

春日山山高くあらし岩の上の
菅の根見むに月待ちかたし

春日山は山が高いらしい。岩の上の菅の根を見ようとするのに、月の出を待ちかねることだ。

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万葉集

闇の夜は苦しきものをいつしかと
我が待つ月も早も照らぬか

闇の夜はつらいものなのに。いつになったらと私が待っている月も、早く照ってくれないものか。

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万葉集

朝霜の消やすき命誰がために
千年もがもと我が思はなくに

朝霜のように消えやすい命であるのに、ほかの誰のために千年も生きたいと私が思うだろうか、そうは思わないのに。

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万葉集

大和の宇陀の真埴のさ丹付かば
そこもか人の我を言なさむ

大和の宇陀の赤土の赤い色が衣に付いたならば、そのことでも人は私のことを噂に立てるだろうか。

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万葉集

木綿懸けて祭る三諸の神さびて
斎むにはあらず人目多みこそ

木綿を懸けて祭る三諸の神のように神々しくして、身を慎んでいるのではない。人目が多いからこそなのだ。

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万葉集

木綿懸けて斎ふこの社越えぬべく
思ほゆるかも恋の繁きに

木綿を懸けて祭っているこの神の社さえも越えてしまいそうに思われることだ。恋しさの激しさに。

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万葉集

絶えず行く明日香の川の淀めらば
故しもあるごと人の見まくに

絶えず流れてゆく明日香川が淀んだならば、何かわけでもあるかのように人が見るだろうに。

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万葉集

明日香川瀬々に玉藻は生ひたれど
しがらみあれば靡きあはなくに

明日香川の瀬ごとに美しい藻は生えているけれど、しがらみがあるので、靡き合わないことよ。

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万葉集

広瀬川袖漬くばかり浅きをや
心深めて我が思へるらむ

広瀬川は袖が浸るほどの浅さなのに、どうして心を深くして私は思っているのだろう。

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万葉集

泊瀬川流るる水沫の絶えばこそ
我が思ふ心遂げじと思はめ

泊瀬川を流れる水の泡が絶えたならばこそ、私の思う心を遂げられないとも思おうが。

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