古典和歌stream

万葉集 - 大伴坂上郎女

心ぐきものにぞありける春霞
たなびく時に恋の繁きは

心が晴れず重苦しいものであったよ。春霞がたなびく時に、恋しさがしきりにつのるのは。

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万葉集 - 笠女郎

水鳥の鴨の羽色の春山の
おほつかなくも思ほゆるかも

水鳥の鴨の羽の色をした春の山がぼんやりかすんでいるように、あなたのことがおぼつかなく、気がかりに思われることだ。

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万葉集 - 紀女郎

闇ならばうべも来まさじ梅の花
咲ける月夜に出でまさじとや

闇夜ならば、あなたがおいでにならないのももっともだ。けれども梅の花が咲いているこの月夜にも、お出かけにならないというのですか。

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万葉集 - 笠金村

波の上ゆ見ゆる小島の雲隠り
あな息づかし相別れなば

波の上に見える小島が雲に隠れるように、ああため息が出ることだ、あなたと別れてしまったならば。

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万葉集 - 笠金村

たまきはる命に向ひ恋ひむゆは
君が御船の楫柄にもが

命がけであなたを恋い慕っているよりは、いっそあなたの乗る御船の楫の柄になりたいものだ。

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万葉集 - 藤原広嗣

この花の一節のうちに百種の
言ぞ隠れるおほろかにすな

この花の一枝の中には、たくさんの言葉がこもっている。いいかげんに扱わないでおくれ。

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万葉集

この花の一節のうちは百種の
言待ちかねて折らえけらずや

この花の一枝は、たくさんの言葉の重さに耐えかねて、折られてしまったのではありませんか。

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万葉集 - 厚見王

やどにある桜の花は今もかも
松風早み地に散るらむ

あなたの家の庭にある桜の花は、今ごろ、松風が激しいので地に散っているのだろうか。

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万葉集 - 久米女郎

世間も常にしあらねばやどにある
桜の花の散れるころかも

世の中も変わらずにいるものではないので、家の庭の桜の花も散っている頃なのでしょう。

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万葉集 - 紀女郎

戯奴がため我が手もすまに春の野に
抜ける茅花ぞ食して肥えませ

おまえのために、私が手を休める間もなく春の野で抜いた茅花ですよ。これを召し上がってお太りなさい。

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万葉集 - 紀女郎

昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花
君のみ見めや戯奴さへに見よ

昼は咲き、夜は恋しい人を思って寝る合歓の花を、主人の私だけが見てよいものか。おまえもいっしょに見なさい。

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万葉集 - 大伴家持

我が君に戯奴は恋ふらし賜りたる
茅花を食めどいや痩せに痩す

ご主人様に、この私めは恋をしているらしい。いただいた茅花を食べても、ますます痩せに痩せていく。

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万葉集 - 大伴家持

我妹子が形見の合歓木は花のみに
咲きてけだしく実にならじかも

あなたが形見として贈ってくれた合歓木は、花ばかり咲いて、もしかすると実を結ばないのではないだろうか。

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万葉集 - 大伴家持

春霞たなびく山のへなれれば
妹に逢はずて月ぞ経にける

春霞のたなびく山が間を隔てているので、あなたに逢わないまま、ひと月が過ぎてしまった。

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万葉集 - 藤原五百重娘

霍公鳥いたくな鳴きそ汝が声を
五月の玉にあへ貫くまでに

ほととぎすよ、そんなにひどく鳴かないでおくれ。おまえの声を、五月の薬玉に交えて貫き通すまでは。

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万葉集 - 志貴皇子

神奈備の石瀬の社の霍公鳥
毛無の岡にいつか来鳴かむ

神奈備の石瀬の杜のほととぎすよ、この毛無の岡には、いつになったら来て鳴くのだろうか。

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