万葉集 - 山口女王
秋萩に置いた露が風に吹かれてこぼれ落ちるように、流れ落ちる私の涙は、とどめようにもとどめられない。
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万葉集 - 湯原王
玉として糸に貫き、消さないままいただきたいものだ。秋萩の枝先にたまたま置いている白露を。
万葉集 - 大伴家持
道は遠いけれども、いとしいあなたに会いに、私は出かけて来たのだ。
万葉集 - 大伴坂上郎女
月が改まるまでおいでにならなかったので、夢に見ながら、あなたのことを思っていたのだ。
万葉集 - 巫部麻蘇娘子
我が家の庭の萩の花が咲いています。見においでください。あと二日ほどしたら、散ってしまうでしょう。
万葉集 - 大伴田村大嬢
我が家の庭に秋の萩が咲いているこの夕方の光の中で、今すぐにでも見たいものだ、妹の姿を。
我が家の庭で色づいたかえでを見るたびに、妹を心にかけて、恋しく思わない日はない。
万葉集 - 坂上大嬢
私が種を蒔いた早稲田の稲穂で作った髪飾りです。これを見ながら、私をしのんでください、あなた。
あなたが田仕事として手がけた秋の田の、早稲の穂で作った髪飾りは、いくら見ても見飽きることがない。
秋風が寒いこのごろ、この衣を下に着よう。あなたの形見として、着ながら一方ではあなたをしのぼう。
我が家の庭に季節はずれに咲いた藤の花がめずらしいように、心ひかれるあなたの笑顔を、今すぐにでも見たいものだ。
我が家の庭の萩の下葉は、秋風もまだ吹かないのに、このように色づいている。
高円の野辺に咲くかお花のように、その面影が目に浮かび続けて、あなたのことは忘れようにも忘れられない。
今まさに造営している久迩の都で、秋の長い夜に、ひとりで寝るのはつらいことだ。
山辺に住んでいて、秋風が日ごとに強く吹くので、あなたのことばかりを思っている。
万葉集
手を休める間もなく植えた萩に、かえって、いくら見ても見飽きず、心を尽くすことになるのだろうか。