古典和歌stream

万葉集

池の辺の松の末葉に降る雪は
五百重降りしけ明日さへも見む

池のほとりの松の葉先に降る雪は、幾重にも降り積もってくれ。明日もまた見よう。

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万葉集 - 大伴坂上郎女

沫雪のこのころ継ぎてかく降らば
梅の初花散りか過ぎなむ

淡雪がこのごろ続けてこのように降ったなら、梅の初花は散ってしまうのだろうか。

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万葉集 - 他田広津娘子

梅の花折りも折らずも見つれども
今夜の花になほしかずけり

梅の花を、手折っても手折らなくても、これまで見てきたけれど、今夜の花にはやはり及ばないことだ。

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万葉集 - 県犬養娘子

今のごと心を常に思へらば
まづ咲く花の地に落ちめやも

今のように、あなたがいつまでも変わらぬ心で思ってくれるなら、いち早く咲いた花が地に落ちるようなことがあろうか、いやありはしない。

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万葉集 - 大伴坂上郎女

松蔭の浅茅の上の白雪を
消たずて置かむことはかもなき

松の陰の浅茅の上に積もった白雪を、消さずにそのまま置いておく手だてはないものだろうか。

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万葉集 - 三国人足

高山の菅の葉しのぎ降る雪の
消ぬと言ふべくも恋の繁けく

高い山の菅の葉を押し伏せて降る雪が消えるように、身も消え入ってしまいそうだと言ってもよいほど、恋しさがしきりにつのることだ。

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万葉集 - 大伴坂上郎女

酒杯に梅の花浮かべ思ふどち
飲みての後は散りぬともよし

酒杯に梅の花を浮かべて、気の合う仲間どうしで飲んだあとは、花は散ってしまってもかまわない。

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万葉集

官にも許したまへり今夜のみ
飲まむ酒かも散りこすなゆめ

お上もお許しくださっている。今夜だけ飲む酒であろうか、いやそうではない。梅の花よ、決して散ってくれるな。

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万葉集 - 光明皇后

我が背子とふたり見ませばいくばくか
この降る雪の嬉しくあらまし

わが君と二人で見るのでしたら、この降る雪が、どれほどうれしく思われることでしょう。

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万葉集 - 他田広津娘子

真木の上に降り置ける雪のしくしくも
思ほゆるかもさ夜問へ我が背

真木の上に降り積もった雪のように、しきりにあなたのことが思われる。今夜訪ねてきてください、あなた。

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万葉集 - 大伴駿河麻呂

梅の花散らすあらしの音のみに
聞きし我妹を見らくしよしも

梅の花を散らす嵐の音のように、うわさにばかり聞いていたあなたに、こうして逢えるのは、なんとうれしいことか。

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万葉集 - 紀女郎

久方の月夜を清み梅の花
心開けて我が思へる君

月夜が清らかなので、梅の花が開くように、心を開いて私が思っているあなたよ。

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万葉集 - 大伴田村大嬢

沫雪の消ぬべきものを今までに
流らへぬるは妹に逢はむとぞ

淡雪のように消えてしまいそうな身であるのに、今まで生きながらえてきたのは、妹に逢おうと思ってのことだ。

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万葉集 - 大伴家持

沫雪の庭に降り敷き寒き夜を
手枕まかずひとりかも寝む

淡雪が庭に一面に降り積もった寒い夜を、恋しい人の腕を枕とすることもなく、ひとりで寝るのだろうか。

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万葉集 - 雄略天皇

夕されば小倉の山に伏す鹿の
今夜は鳴かず寝ねにけらしも

夕方になるといつも小倉の山に伏して鳴く鹿が、今夜は鳴かない。もう寝てしまったらしい。

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万葉集

妹がため我れ玉拾ふ沖辺なる
玉寄せ持ち来沖つ白波

妻のために私は玉を拾っている。沖のあたりにある玉を岸に寄せて持って来い、沖の白波よ。

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