新古今和歌集 - 在原元方
春も秋も知らない常磐の山里では、そこに住む人までも顔かたちが変わらないのだろうか。
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新古今和歌集 - 慈円
花を見るためではなく、ただ柴の戸を閉ざして隠れ住もうと思い定めた私の心の奥深さも見てほしい、吉野の山よ。
新古今和歌集 - 西行
吉野山にこのまま籠って出るまいと思っている私を、花が散ったら帰って来るだろうと、都の人は待っているのだろうか。
新古今和歌集 - 藤原家衡
世を厭って逃れて来ても、なお厭わしい世の中であったことだ。吉野の奥の秋の夕暮れは。
新古今和歌集 - 源通具
ひたすらに住み慣れてしまえば、それはそれでよいのだが、杉の庵に夜ごとに違って聞こえる風の音であることよ。
新古今和歌集 - 藤原有家
誰が訪ねて来ようかと思い諦めていても、待つ心に応えるように松にばかり訪れては去ってゆく風は恨めしい。
新古今和歌集 - 宜秋門院丹後
山里は、世の中のつらさよりもかえって住みづらくなってしまった。思いのほかに激しい峰の嵐のために。
新古今和歌集 - 藤原家隆
滝の音も松の嵐も、慣れてしまったので、少しまどろむほどの間の夢は見せてくれたことだ。
新古今和歌集 - 寂然
煩わしいことの多い世を逃れて来た奥山のほとりに、嵐の風も気をつけて静かに吹いてくれ。
新古今和歌集 - 藤原師氏
奥山で着るあなたの苔の衣と、私の袖とを比べてみなさい。どちらに露が多く置いているかと。
新古今和歌集 - 藤原高光
白露が朝に夕べに置く奥山で着る苔の衣は、風さえも遮ることができない。
新古今和歌集 - よみ人しらず
世の中を捨てようとしてここへ来たのだけれど、やはりつらいことは多い、大原の里であることよ。
新古今和歌集 - 大中臣能宣
我が身を一方では惜しいと思いながら、どのように心を決めて、あなたはこの小塩の山に入ったのだろうか。
新古今和歌集 - 恵慶
苔むした庵を目指してやって来たけれども、戸は閉ざされてあなたはおられず、むなしく帰る深い山の道の露っぽさよ。
新古今和歌集
荒れ果てて風も遮らない苔の庵に、私はいなくても、露だけは漏れ落ちていたことだろう。
山深くまで、どれほど心は通うとしても、実際に住まないで、山住まいのあわれを知ることができようか、いやできはしない。