古典和歌stream

後撰和歌集 - 凡河内躬恒

暮れて又明日とだになき春の日を
花の影にて今日は暮らさむ

暮れてしまえば、また明日という日さえもうない春の日を、今日は花の陰で過ごそう。

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後撰和歌集 - 紀貫之

又も来む時ぞと思へど頼まれぬ
我が身にしあれば惜しき春かな

春はまた巡ってくる時だとは思うけれど、それをあてにすることのできない我が身であるから、いっそう惜しまれる春であることだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

今日よりは夏の衣に成りぬれど
着る人さへは変はらざりけり

今日からは夏の衣に替わったけれど、それを着る人までは変わらなかったことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

卯の花の咲ける垣根の月清み
寝ねず聞けとや鳴くほととぎす

卯の花が咲いている垣根に月が清らかに照っているので、寝ないで聞けというのか、ほととぎすが鳴いている。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

郭公来ゐる垣根は近ながら
待ち遠にのみ声の聞こえぬ

ほととぎすが来てとまる垣根は近くにありながら、待ち遠しいばかりで、その声が聞こえてこないことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

ほととぎす声待つほどは遠からで
忍びに鳴くを聞かぬなるらん

ほととぎすの声を待つ間は遠いわけではなく、ひそかに鳴いているのを、あなたが聞かないでいるのだろう。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

恨めしき君が垣根の卯の花は
うしと見つつもなほ頼むかな

恨めしいあなたの家の垣根の卯の花は、その名のように憂くつらいと見ながらも、やはり頼みにしてしまうことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

憂き物と思ひ知りなば卯の花の
咲ける垣根も尋ねざらまし

憂くつらいものだと思い知ったなら、卯の花の咲いている垣根も、訪ねはしないだろうに。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

時分かず降れる雪かと見るまでに
垣根もたわに咲ける卯の花

季節の区別もなく降った雪かと見えるほどに、垣根もたわむばかりに咲いている卯の花よ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

白妙ににほふ垣根の卯の花の
うくも来て訪ふ人のなきかな

真っ白に照り映える垣根の卯の花の「う」ではないが、憂くつらいことに、来て訪ねてくれる人がいないことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

時分かず月か雪かと見るまでに
垣根のままに咲ける卯の花

季節の区別もなく、月の光か雪かと見えるほどに、垣根いっぱいに咲いている卯の花よ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

鳴きわびぬいづちか行かん郭公
なほ卯の花の影は離れじ

鳴き疲れてしまった。どこへ行こうか、ほととぎすよ。やはり卯の花の陰からは離れまい。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

あひ見しもまだ見ぬ恋も郭公
月に鳴く夜ぞ世に似ざりける

逢ったことのある恋も、まだ逢ったことのない恋も、ほととぎすが月の下で鳴く夜こそは、ほかにたとえようもないほど切ないものであった。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

有りとのみおとはの山の郭公
聞きに聞こえて逢はずもあるかな

そこにいるとうわさに聞くばかりの音羽山のほととぎすのように、あなたのことはさんざん耳にしながら、逢えずにいることだ。

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後撰和歌集 - 伊勢

木隠れて五月待つとも郭公
羽ならはしに枝移りせよ

木の茂みに隠れて五月を待つとしても、ほととぎすよ、羽を慣らすつもりで枝移りをしておくれ。

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後撰和歌集 - 良岑義方

言ひそめし昔の宿の杜若
色ばかりこそ形見なりけれ

はじめて思いを打ち明けた昔の家のかきつばたは、その色だけが思い出のよすがであることだ。

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