- 表題
- -
- 後撰和歌集
後撰和歌集 - よみ人しらず
数ならぬわがみ山辺の郭公
木の葉隠れの声は聞こゆや
物の数にも入らない我が身は、深山辺のほととぎすのようなもの。木の葉に隠れて鳴くその声は、あなたに聞こえているだろうか。
後撰和歌集 - よみ人しらず
常夏に鳴きても経なん郭公
しげきみ山になに帰るらむ
いつまでも夏であるように、ここで鳴いて過ごしてほしいものだ、ほととぎすよ。木々の茂った奥山に、どうして帰っていくのだろう。
後撰和歌集 - よみ人しらず
つれづれとながむる空の郭公
訪ふにつけてぞ音はなかれける
することもなくもの思いにふけって眺めている長雨の空に、ほととぎすが訪れて鳴くにつけても、声をあげて泣けてしまうことだ。