古典和歌stream

拾遺和歌集 - 橘倚平

昔見しいきの松原こと問はば
忘れぬ人もありと答へよ

昔私が見た生の松原が、もし私のことを尋ねたならば、忘れずにいる人もいると答えてくれ。

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拾遺和歌集 - 藤原為順

武隈の松を見つつや慰めん
君が千年の影にならひて

陸奥の武隈の松を見ながら心を慰めようか。千年も栄えるあなたの御庇護に慣れ親しんできた身なので。

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拾遺和歌集 - 平兼盛

便りあらばいかで都へ告げやらん
今日白河の関は越えぬと

もしついでがあるならば、何とかして都へ告げ知らせたいものだ。今日、白河の関を越えたと。

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拾遺和歌集 - 藤原公任

東路の木のしたくらくなりゆかば
都の月を恋ひざらめやは

東国への道の木の下が暗くなっていったならば、都の月を恋しく思わないことがあろうか、きっと恋しく思うだろう。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

旅行かば袖こそ濡るれもる山の
雫にのみは負ほせざらなん

旅に行けば袖が濡れるものだ。その濡れを、漏れ落ちる守山の雫のせいにばかりはしないでほしい。

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拾遺和歌集 - 平兼盛

潮満てるほどに行き交ふ旅人や
はまなの橋と名付けそめけん

潮が満ちて浜が無くなる頃に行き交う旅人が、浜無しの意で、浜名の橋と名付け始めたのだろうか。

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拾遺和歌集 - 紀貫之

雨によりたみのの島を分け行けど
なにはかくれぬものにぞありける

雨が降るので、蓑という名をもつ田蓑の島を分け進んで行くけれども、蓑に身を隠せても、名には隠れられないものであったのだ。ここは難波なのだから。

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拾遺和歌集 - 伊勢

郭公ねぐらながらの声聞けば
草の枕ぞ露けかりける

ほととぎすがまだねぐらにいるままで鳴く声を聞くと、旅寝の草の枕が涙の露に濡れることだ。

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拾遺和歌集 - 大中臣能宣

草枕我のみならず雁がねも
旅の空にぞ鳴き渡るなる

草を枕の旅をしているのは私だけではない。雁もまた旅の空を鳴きながら渡って行くようだ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

君をのみ恋ひつつ旅の草枕
露しげからぬ暁ぞなき

あなたのことばかりを恋い慕いながら旅の草枕で寝ていると、露と涙にしとど濡れない明け方は一日もない。

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拾遺和歌集 - 平兼盛

遥かなる旅の空にも後れねば
うらやましきは秋の夜の月

遥かな旅の空にも後れずについて行けるのだから、うらやましいのは秋の夜の月であることだ。

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拾遺和歌集 - 大中臣能宣

女郎花我に宿貸せいなみ野の
いなと言ふともここを過ぎめや

女郎花よ、私に宿を貸してくれ。印南野の名のように否と言ったとしても、ここを通り過ぎたりするものか。

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拾遺和歌集 - 源重之

船路には草の枕も結ばねば
おきながらこそ夢も見えけれ

船の旅では草の枕を結ぶこともないので、沖の上で起きたままで、夢を見ることだ。

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拾遺和歌集 - 弓削嘉言

思ひ出もなき古里の山なれど
隠れゆくはたあはれなりけり

よい思い出もない故郷の山ではあるけれども、それが遠ざかり見えなくなっていくのは、やはりしみじみと悲しいことだ。

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拾遺和歌集 - 菅原道真

君が住む宿の梢のゆくゆくと
隠るるまでに顧みしはや

あなたが住む家の木々の梢を、道を行きながら、見えなくなるまで何度も振り返って見たことだ。

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拾遺和歌集 - 笠金岡

浪の上に見えし小島の島隠れ
行く空もなし君に別れて

波の上に見えていた小島が島陰に隠れて見えなくなるように、行く先の空もわからず心もとない。あなたと別れて。

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