拾遺和歌集 - 源重之
はかないことだな。鳥が氷の上に降りているのは、氷が下から解けることを知らないのか。
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拾遺和歌集 - 平兼盛
気がかりなことだ。雲の中の通い路を見てみたいものだ。鳥ばかりが行くので、跡形もない。
拾遺和歌集 - よみ人しらず
名残惜しいまま別れたあの人の住む里は、それでは、この見えている山の向こうなのだろうか。
拾遺和歌集 - 紀輔時
かがり火が場所を定めずに見えていたのは、舟が流れながら火を焚いていたからであったのだ。
拾遺和歌集 - 高向草春
神奈備の三室山の岸が崩れているのだろうか。竜田川の水が濁っているのは。
拾遺和歌集 - 藤原輔相
怒った猪が石をくわえて噛んできたその牙は、象の牙にも劣らないことだ。
拾遺和歌集 - 仙慶法師
五月雨の季節にならない限りは、ほととぎすはどうして鳴こうか。ただ声をひそめているばかりで。
志が深い時には、水の底の藻までも潜って取り出してくるものであったのだ。
面影としてたびたび見えるあなたであるが、恋しいことは、いつと決まった時もない。
昔はおごり高ぶっていたけれども、落ちぶれてしまったので、舎人の着る粗末な衣も、今は着るにちがいない。
池に満々と張り込めた水が多いので、井樋の口からあふれ出るのにちがいない。
山の下を流れる水に濡れてしまった。その火をまず焚け、衣をあぶって乾かそう。
嫌だと思っていても、つれない人の形見を見る時は、まず弱々しい泣き声が、思わず漏れてしまう。
山が高いので、花の色も見ることができるはずなのに、憎らしくも立ちこめてしまった春霞であることだ。
野を見ると、春らしくなったことだ。青つづらで籠を編もうか、若菜を摘むために。
拾遺和歌集 - 高岳相如
漁をしていた海人が教えた所は、どこなのか。島をめぐって行くとそこにあると言ったのは。