- 表題
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- 詞花和歌集
詞花和歌集 - 赤染衛門
去年の春散りにし花も咲きにけり
あはれ別れのかからましかば
去年の春に散ってしまった花も、今年また咲いたことだ。ああ、人との別れもこのように、また巡り逢えるものであったならば。
詞花和歌集 - 崇徳院
出づる息の入るを待つ間もかたき世を
思ひ知るらむ袖はいかにぞ
吐く息が次に吸われるのを待つ間さえも保ちがたい、はかないこの世を、今こそ思い知っていることだろう。あなたの涙に濡れる袖はどれほどか。
詞花和歌集 - よみ人しらず
折々のつらさを何に嘆きけむ
やがて亡き世もあはれありけり
折々の相手のつれなさを、どうして嘆いたのだろう。そのまま相手が亡くなってしまった今になってみれば、その世にもしみじみとした情けがあったのだ。
悔しくも見初めけるかななべて世の
あはれとばかり聞かましものを
悔しいことに、あの人と出会い見初めてしまったものだ。見なければ、その死も世間によくある哀れな話としてだけ聞いていただろうに。
詞花和歌集 - よみ人しらず
かくてのみ世にありあけの月ならば
雲隠してよ天降る神
このようにただ生きながらえて世に残る、有明の月のような身であるならば、いっそ雲で隠してほしい、天から降りてくる神よ。
詞花和歌集 - よみ人しらず
露の身の消えて仏になることは
つとめてのちぞ知るべかりける
露のようにはかない身が消えて仏になるということは、露が早朝ののちに消えるように、仏道の勤めをしたあとでこそ知ることができるものであった。