古典和歌stream

詞花和歌集

思ひやれ心の水の浅ければ
かきながすべき言の葉もなし

察してほしい。心の水が浅いので、書き流すべき言葉もないのだ。

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詞花和歌集 - 大江匡房

かりそめの憂き世の闇をかき分けて
うらやましくも出づる月かな

かりそめのこの憂き世の闇をかき分けて、うらやましいことに出ていく月であることだ。

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詞花和歌集

帰る雁西へ行きせば玉章に
思ふことをば書きつけてまし

北へ帰る雁が、もし西へ行くのであれば、手紙に思うことを書きつけて託したいものを。

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詞花和歌集 - よみ人しらず

身を捨つる人はまことに捨つるかは
捨てぬ人こそ捨つるなりけれ

出家して身を捨てる人は、本当に身を捨てているのだろうか、いやそうではない。身を捨てない人こそが、実は自分を捨てているのであった。

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詞花和歌集 - 京極関白家肥後

筑波山深くうれしと思ふかな
浜名の橋に渡す心を

筑波山の奥深さのように、深くうれしく思うことだ。浜名の橋を渡すように、遠くから通わせてくれる心を。

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詞花和歌集 - 大中臣能宣

年を経て星をいただく黒髪の
人よりしもになりにけるかな

長い年月、星をいただくように朝早くから夜遅くまで勤めてきたが、黒髪は人より先に霜のように白くなり、位は人より下になってしまったことだ。

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詞花和歌集 - 津守国基

雲の上は月こそさやに冴えわたれ
まだ滞るものや何なり

雲の上では月がはっきりと冴えわたっているのに、まだ滞っているものは、いったい何なのか。

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詞花和歌集 - 藤原顕季

滞ることはなけれど住吉の
まつ心にや久しかるらむ

滞っていることは何もないけれども、住吉の松のように待つ心が長いので、久しく感じられるのだろうか。

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詞花和歌集

白河の流れを頼む心をば
誰かは空に汲みて知るべき

白河の流れを頼みにしているわたしの心を、いったい誰が当て推量で汲み取って知ることができようか。

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詞花和歌集 - 大江匡房

百年の花に宿りて過ぐしてき
この世は蝶の夢にざりける

百年もの間、花に宿って過ごしてきた。思えばこの世は、蝶の見る夢であったのだ。

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詞花和歌集 - 崇徳院

久方の天の香具山出づる日も
我が方にこそ光さすらめ

天の香具山から昇る朝日も、わたしの方にこそ光をさしているのだろう。

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詞花和歌集

このもとにかきあつめつる言の葉を
ははその森の形見とは見よ

木の下に掻き集めた落ち葉のように、子であるわたしが書き集めた言葉を、柞の森の、すなわち亡き母の形見として見てほしい。

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詞花和歌集 - 藤原忠通

思ひかねそなたの空を眺むれば
ただ山の端にかかる白雲

思いに耐えかねて、あなたのいる方角の空を眺めると、ただ山の端に白雲がかかっているばかりだ。

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詞花和歌集 - 藤原忠通

わたの原漕ぎ出でて見れば久方の
雲居にまがふ沖つ白波

大海原に舟を漕ぎ出して見渡すと、はるか遠くの雲と見分けがつかないほどに、沖の白波が立っている。

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詞花和歌集

うち群れて高倉山に摘むものは
荒田なき世の富草の花

人々が連れ立って高倉山で摘むものは、荒れた田のない豊かな御代に咲く、稲の花である。

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詞花和歌集 - 藤原顕輔

板倉の山田に積める稲を見て
治まれる世のほどを知るかな

板倉の山田に積み上げてある稲を見て、よく治まっている御代のありさまを知ることだ。

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