古典和歌stream

拾遺和歌集 - 藤原公任

滝の糸は絶えて久しく成りぬれど
名こそ流れてなほ聞こえけれ

滝の糸のような流れは絶えてから長い年月がたったけれども、その名は世に流れ伝わって、今もなお聞こえていることだ。

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拾遺和歌集 - 凡河内躬恒

大空を眺めぞ暮らす吹く風の
音はすれども目にも見えねば

大空をぼんやりと眺めながら一日を過ごすことだ。吹く風の音はするけれども、目には見えないので。

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拾遺和歌集 - 徽子女王

琴の音に峰の松風通ふらし
いづれのをより調べ初めけん

琴の音に峰の松風の音が通い合っているらしい。いったいどの琴の緒から、どの峰の尾から、この調べを奏で始めたのだろうか。

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拾遺和歌集 - 徽子女王

松風の音に乱るる琴の音を
ひけば子の日の心地こそすれ

松風の音に入り乱れて響く琴の音を弾いていると、小松を引く子の日の遊びをしているような心地がすることだ。

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拾遺和歌集 - 壬生忠見

尾上なる松の梢はうちなびき
波の声にぞ風も吹きける

尾上の松の梢はなびき伏して、波の音のような声で風も吹いていることだ。

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拾遺和歌集 - 紀貫之

雨降ると吹く松風は聞こゆれど
池の汀はまさらざりけり

雨が降っているかのように吹く松風の音は聞こえるけれども、池の水際の水かさは増さないのであった。

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拾遺和歌集 - 紀貫之

大井河川辺の松に事問はむ
かかる行幸やありし昔も

大井川の川辺に立つ松に尋ねてみよう。このようなすばらしい行幸が、昔もあったのかと。

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拾遺和歌集 - 紀貫之

音にのみ聞き渡りつる住吉の
松の千歳を今日見つるかな

噂にばかり長年聞き続けてきた住吉の松の千年の齢を、今日この目で見たことだ。

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拾遺和歌集 - 伊勢

海にのみひちたる松の深緑
いくしほとかは知るべかるらん

海にばかり浸っている松の深い緑は、幾度染めたものか、いく潮浸ったものか、どうして知ることができようか。

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拾遺和歌集 - 大中臣能宣

わたつみの波にも濡れぬ浮島の
松に心を寄せて頼まん

大海の波にも濡れることのない浮島の松に心を寄せて、頼みにしよう。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

加古の島松原越しに鳴く鶴の
あな長々し聞く人なしに

加古の島の松原越しに鳴いている鶴の声の、ああ長々しいことよ。聞く人もいないのに。

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拾遺和歌集 - 大中臣能宣

いかで猶我が身にかへて武隈の
松ともならむ行く人のため

どうにかして、やはりこの身に代えて武隈の松にでもなりたいものだ。陸奥へ行く人のために。

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拾遺和歌集 - 源道済

行く末のしるしばかりに残るべき
松さへいたく老いにけるかな

後の世までの記念の印としてだけでも残るはずの松までもが、ひどく老いてしまったことだ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

世の中を住吉としも思はぬに
何をまつとて我が身経ぬらん

世の中を住みよい所だとも思わないのに、住吉の松のように何を待つというので、我が身はこうして年を経てきたのだろうか。

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拾遺和歌集 - 紀貫之

いたづらに世にふる物と高砂の
松も我をや友と見るらん

むなしくこの世に年を経て古びていく者として、高砂の松も私を仲間だと見ているのだろうか。

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拾遺和歌集 - 源為憲

世とともにあかしの浦の松原は
波をのみこそよると知るらめ

いつも明るい明石の浦の松原は、夜というものを知らず、ただ波が寄ることだけを「よる」と知っているのだろう。

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