古典和歌stream

拾遺和歌集 - 平定文

憂き世には門させりとも見えなくに
などか我が身の出でがてにする

このつらい世の中に門が閉ざされているとも見えないのに、どうして我が身はこの世から出て行きにくいのだろうか。

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拾遺和歌集 - 伊勢

木にも生ひず羽も並べで何しかも
波路隔てて君を聞くらん

連理の枝として一つの木に生えることもなく、比翼の鳥として羽を並べることもなくて、どうして波路を隔てた遠い所で、あなたのことを聞くばかりなのだろうか。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

ささなみや近江の宮は名のみして
霞たなびき宮木守なし

近江の宮は名ばかりが残って、霞がたなびき、宮の木々を守る人もいない。

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拾遺和歌集 - 大中臣能宣

暁の寝覚めの千鳥誰がためか
佐保の河原にをちかへり鳴く

暁に目覚めて鳴く千鳥は、誰のためにか、佐保の河原で繰り返し鳴いているのだろう。

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拾遺和歌集 - 大中臣能宣

浅からぬ契り結べる心ばは
手向けの神ぞ知るべかりける

浅くない約束を結んだこの心葉、つまり私の心のほどは、旅の安全を守る手向けの神こそが知っているはずだ。

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拾遺和歌集 - 清原元輔

三輪の山しるしの杉はありながら
教へし人はなくて幾世ぞ

三輪山には目印の杉は今もあるけれども、それを教えた人はいなくなって、もう幾代になるのだろうか。

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拾遺和歌集 - 肥前

沖つ島雲居の岸を行き返り
文通はさむまはろしもがな

沖の島の、雲のかなたの遠い岸を行き来して、手紙を通わせてくれる幻術士がいてほしいものだ。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

空の海に雲の波立ち月の舟
里の林に漕ぎ隠る見ゆ

空の海に雲の波が立ち、月の舟が星の林の中へ漕ぎ隠れていくのが見える。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

河の瀬の渦巻く見れば玉藻刈る
散り乱れたる川の舟かも

川の瀬が渦を巻いているのを見ると、あれは玉藻を刈ろうとして散り乱れている川の舟なのだろうか。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

鳴る神の音にのみ聞く巻向の
檜原の山を今日見つるかな

噂にばかり聞いていた巻向の檜原の山を、今日この目で見たことだ。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

いにしへにありけむ人も我がごとや
三輪の檜原にかざし折りけん

昔ここにいた人も、私と同じように、三輪の檜原で檜の枝をかざしに折ったのだろうか。

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拾遺和歌集 - 紀貫之

人知れず越ゆと思ふらしあしひきの
山下水に影は見えつつ

人に知られずに山を越えていると思っているらしい。山陰を流れる水に、その姿はずっと映って見えているのに。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

おふの海に舟乗りすらん我妹子が
赤裳の裾に潮満つらんか

おふの海で今ごろ舟に乗っているだろういとしい人の、赤い裳の裾に潮が満ちているだろうか。

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拾遺和歌集 - 村上天皇

思ふことなるといふなる鈴鹿山
越えてうれしき境とぞ聞く

思うことがかなうと言われている鈴鹿山は、越えればうれしい境だと聞いている。

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拾遺和歌集 - 徽子女王

世にふれば又も越えけり鈴鹿山
昔の今になるにやあるらん

世に長らえていると、また越えることになった鈴鹿山よ。昔のことが今に戻ってきたのだろうか。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

明日香川しがらみ渡し塞かませば
流るる水ものどけからまし

明日香川にしがらみを渡して流れをせき止めていたならば、流れる水もゆったりとしていただろうに。

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