古典和歌stream

拾遺和歌集 - 藤原伊衡

白露は上より置くをいかなれば
萩の下葉のまづもみづらん

白露は上から置くものなのに、どういうわけで萩の下葉が先に色づくのだろうか。

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拾遺和歌集 - 凡河内躬恒

さを鹿のしがらみ伏する秋萩は
下葉や上になりかへるらん

雄鹿が足に絡ませて踏み伏せる秋萩は、下葉が上になってひっくり返っているのだろうか。

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拾遺和歌集 - 壬生忠岑

秋萩はまづさす枝より移ろふを
露の分くとは思はざらなむ

秋萩は先に伸び出た枝から色が変わっていくものなのだから、露が分け隔てをして色づけているとは思わないでほしい。

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拾遺和歌集 - 藤原伊衡

千歳経る松の下葉の色づくは
誰がしたがみにかけて返すぞ

千年を経ても色の変わらないはずの松の下葉が色づくのは、いったい誰が何に掛けて色を染め返しているのか。

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拾遺和歌集 - 凡河内躬恒

松といへど千歳の秋にあひ来れば
しのびに落つる下葉なりけり

松といっても、千年もの秋に出会ってきたので、人知れずひっそりと落ちる下葉なのであった。

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拾遺和歌集 - 藤原伊衡

白妙の白き月をも紅の
色をもなどかあかしと言ふらん

真っ白な月のことも、紅の色のことも、どうして同じく「あかし」と言うのだろうか。

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拾遺和歌集 - 凡河内躬恒

昔より言ひしきにける事なれば
我らはいかが今は定めん

昔から言い続けてきたことなので、我々がどうして今になってそれを定め直すことができようか。

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拾遺和歌集 - 藤原伊衡

影見れば光なきをも衣縫ふ
糸をもなどかよるといふらん

影を見ると光のない夜のことも、衣を縫う糸をねじり合わせることも、どうして同じく「よる」と言うのだろうか。

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拾遺和歌集 - 凡河内躬恒

むばたまの夜は恋しき人に逢ひて
糸をも縒ればあふとやは見ぬ

夜は恋しい人に逢うときであり、糸も縒れば合わさるのだから、どちらも「あふ」ものと見ないだろうか、見るであろう。

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拾遺和歌集 - 藤原伊衡

夜昼の数は三十路に余らぬを
など長月と言ひ始めけん

夜と昼の数はどの月も三十を超えないのに、どうして九月だけを長月と言い始めたのだろうか。

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拾遺和歌集 - 凡河内躬恒

秋深み恋する人の明かしかね
夜を長月と言ふにやあるらん

秋が深いので、恋をする人が夜を明かしかね、その夜が長いことから長月と言うのであろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

水の泡や種となるらん浮草の
まく人なみの上に生ふれば

水の泡が種となるのだろうか。浮草は、種を蒔く人もいない波の上に生えているのだから。歌合が行われず、負ける人もいないのである。

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拾遺和歌集 - 恵慶法師

種なくてなき物草は生ひにけり
まくてふ事はあらじとぞ思ふ

種もないのに、「無き物」という草は生えたことだ。種を蒔くということも、勝負に負けるということも、あるまいと思う。

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拾遺和歌集 - 曾禰好忠

我が事はえもいはしろの結び松
千歳を経とも誰か解くべき

私の謎はとても言い表せない。岩代の結び松のように、千年を経たとしても、誰が解くことができようか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

あしひきの山の小寺に住む人は
我が言ふこともかなはざりけり

山の小さな寺に住む人は、私が言うことさえも、かなえてくれないのだった。

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拾遺和歌集 - 源経房

山ならぬ住処あまたに聞く人の
野臥にとくもなりにけるかな

山ではない住まいをあちこちに持っていると聞いていたあなたが、早くも野臥になってしまったことだ。

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