- 表題
- -
- 千載和歌集
千載和歌集 - 覚忠
旅衣朝たつ小野の露しげみ
しぼりもあへずしのぶもぢずり
旅衣を着て朝早く野を発つと、露がしげく置いているので、濡れた袖を絞りきることもできない。忍ぶ思いに乱れる信夫もじずりの衣は。
千載和歌集 - 源仲綱
玉藻葺く磯屋が下に漏る時雨
旅寝の袖もしほたれよとや
美しい藻で屋根を葺いた磯辺の小屋の下に漏れ落ちてくる時雨は、旅寝の私の袖までも、潮に濡れたようにしずくを垂らせというのだろうか。