古典和歌stream

後撰和歌集 - よみ人しらず

流れてと何頼むらん涙川
影見ゆべくも思ほえなくに

時がたてばと、何を頼みにしているのだろう。涙川にあなたの姿が映って見えるとも思われないのに。

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後撰和歌集 - 平定文

何事を今は頼まんちはやぶる
神も助けぬ我が身なりけり

今となっては何を頼みにしたらよいのだろう。神さえも助けてくれない我が身であったよ。

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後撰和歌集 - おほつぶね

ちはやぶる神も耳こそ馴れぬらし
さまざま祈る年も経ぬれば

神様も、あなたの祈りにはすっかり耳が慣れてしまったらしい。あれこれと祈る年月も重なったので。

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後撰和歌集 - 紀貫之

うらみても身こそつらけれ唐衣
きていたづらに返すと思へば

あなたを恨んでみても、我が身こそつらいことだ。唐衣を着るようにやって来たのに、むなしく帰されると思うと。

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後撰和歌集 - 壬生忠岑

住吉の松に立ち寄る白浪の
かへる折にや音は泣かるらむ

住吉の松のもとに寄せてくる白波が返っていくように、門から帰されるこの折には、声をあげて泣けてくるのだろうか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

思はむと頼めし事もあるものを
なき名を立ててただに忘れね

いつまでも思おうと頼みにさせた約束もあるのに。ありもしない評判を口実にして、いっそあっさりと忘れてしまえばよい。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

春日野の飛火の野守見しものを
なき名と言はば罪もこそ得れ

春日野の飛火の野守がちゃんと見ていたのに、根も葉もない評判だと言うのなら、かえって罪を得ることになるだろう。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

忘られて思ふなげきの茂るをや
身をはづかしの森といふらん

忘れられて思い悩む嘆きが、投げ木のように生い茂っているのを、我が身を恥じる、羽束師の森というのだろうか。

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後撰和歌集 - 右近

思はんと頼めし人はありと聞く
言ひし言の葉いづち往にけん

いつまでも思おうと頼みにさせた人は、変わらず元気でいると聞く。それなのに、あの人が言った言葉はどこへ行ってしまったのだろう。

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後撰和歌集 - 源清蔭

さても猶まがきの島のありければ
立ち寄りぬべく思ほゆるかな

それでもやはり、籬の島がまだ残っていたので、あなたの家の籬にも立ち寄ってしまいそうに思われることだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

これはかくうらみ所もなきものを
うしろめたくは思はざらなん

この手紙はこのように、恨むところも、裏を見ることもないものなのに。どうか、気がかりには思わないでほしい。

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後撰和歌集 - 源信明

思ひきやあひ見ぬことをいつよりと
数ふばかりになさん物とは

思っただろうか。逢わずにいることを、いつからだったかと数えるほどまで長く続けることになろうとは。

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後撰和歌集 - 藤原治方

世の常の音をし泣かねば逢ふことの
涙の色も殊にぞありける

世間並みの泣き方では泣かないので、逢うことを思って流す涙の色も、格別なものであったのだ。

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後撰和歌集 - 大伴黒主

白浪の寄する磯間を漕ぐ舟の
楫取りあへぬ恋もするかな

白波が寄せる磯の間を漕ぐ舟が楫を操りきれないように、思うままにならない恋をすることだ。

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後撰和歌集 - 源うかぶ

恋しさは寝ぬに慰むともなきに
あやしくあはぬめをも見るかな

恋しさは、眠らずにいても慰められるわけでもないのに、不思議なことに、まぶたも合わずに眠れず、逢えないつらい目にあっていることだ。

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後撰和歌集 - 源すぐる

久しくも恋ひわたるかな住の江の
岸に年経る松ならなくに

ずいぶん長い間、恋い続けていることだ。住の江の岸で年を経た松というわけでもないのに。

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