- 表題
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- 拾遺和歌集
拾遺和歌集 - 藤原実方
我がためはたな井の清水ぬるけれど
なほかきやらむさてはすむやと
私に対してあなたは、たな井の清水がぬるいように冷ややかだけれど、それでもなお水をかき流すように、手紙を書き送ろう。そうすれば水が澄むように、心を寄せてくれるかと。
拾遺和歌集 - よみ人しらず
かきやらば濁りこそせめ浅き瀬の
水屑は誰かすませても見む
かきやれば、かえって濁りもするだろう。浅い瀬の水屑のようなあなたを、いったい誰が澄ませて、ここに住まわせてみようか。
拾遺和歌集 - よみ人しらず
恋と言へば同じ名にこそ思ふらめ
いかで我が身を人に知らせん
恋と言えば、誰の恋も同じ名で呼ばれるものと、あの人は思っているのだろう。どうにかして、私の思いの深さを、あの人に知らせたいものだ。
拾遺和歌集 - 平兼盛
逢ふことはかたゐざりするみどり子の
たたむ月にも逢はじとやする
逢うことは難しいと言うあなたは、片膝をついていざり歩きをする幼子が立つようになる月、すなわち新しい月が立つ頃になっても、逢うまいとするのだろうか。
拾遺和歌集 - よみ人しらず
逢ふことをいつとも知らで君が言はむ
ときはの山のまつぞ苦しき
逢うことを、いつとも知らないままで、あなたが言うであろうその「時は」を、常盤の山の松のように待ち続けるのは、苦しいことだ。