古典和歌stream

後撰和歌集 - よみ人しらず

宿かへて待つにも見えずなりぬれば
つらき所の多くもあるかな

住まいを変えて待っていても、あなたは姿を見せなくなってしまったので、あなたにとってつらい所というのは、ずいぶん多くあるものだなあ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

思はむと頼めし人は変はらじを
問はれぬ我やあらぬなるらん

いつまでも思おうと私に頼みに思わせた人は、変わってはいないだろうに。訪ねてもらえない私のほうが、もとの私ではなくなってしまったのだろうか。

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後撰和歌集 - 中務

いたづらにたびたび死ぬと言ふめれば
逢ふには何をかへむとすらん

むなしく何度も死ぬと言うようだが、それなら、私に逢うことと引き換えに、いったい何を差し出そうというのだろう。

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後撰和歌集 - 源信明

死ぬ死ぬと聞く聞くだにも逢ひ見ねば
命をいつの世にか残さん

死ぬ死ぬと言うのを聞きながらさえ、あなたは逢ってくれないのだから、この命を、いったいいつの世まで残しておけばよいのだろうか。

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後撰和歌集 - 本院侍従

絵にかける鳥とも人を見てしがな
同じ所を常にとふべく

あなたを、絵に描いた鳥だと見なしたいものだ。そうすれば、鳥がいつも同じ所を飛ぶように、あなたもいつも同じ所を訪れてくれるだろうから。

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後撰和歌集 - 平定文

昔せし我がかね言の悲しきは
いかに契りしなごりなるらん

昔交わした私の約束の言葉が今こんなに悲しいのは、いったいどのように契った名残なのだろうか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

うつつにて誰契りけん定めなき
夢路に迷ふ我は我かは

現実の世界で、いったい誰があなたと契ったのだろう。定めのない夢の中の道に迷っている今の私は、本当の私なのだろうか。

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後撰和歌集 - 清原諸実

呉服あやに恋しくありしかば
ふたむら山も越えずなりにき

くれはとりの綾ではないが、むやみに恋しかったので、二村山も越えずに帰って来てしまった。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

唐衣たつを惜しみし心こそ
ふたむら山の関となりけめ

唐衣を裁つように、あなたが旅立つのを惜しんだ私の心こそが、二村山の関となってあなたを引き止めたのだろう。

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後撰和歌集 - きよなりの娘

夢かとも思ふべけれどおぼつかな
寝ぬに見しかば分きぞかねつる

夢だったのかとも思ってよいはずだが、どうもはっきりしない。寝てもいないのに見たのだから、夢か現実か見分けかねているのだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

空知らぬ雨にも濡るる我が身かな
三笠の山をよそに聞きつつ

空からではない雨、涙の雨にも濡れている私であることよ。あなたが三笠の山へ出かけたことを、よそごととして聞きながら。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

もろともに折るともなしにうちとけて
見えにけるかなあさがほの花

一緒に花を折ったわけでもないのに、すっかりくつろいだ姿を見られてしまったことだ。朝顔の花のような、寝起きの顔を。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

ももしきは斧の柄朽たす山なれや
入りにし人のおとづれもせぬ

宮中は、斧の柄が朽ちるほど長い時が過ぎるという仙境の山なのだろうか。入っていったあの人が、少しも便りをよこさない。

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後撰和歌集 - 藤原伊尹

鈴鹿山伊勢をのあまの捨て衣
しほなれたりと人や見るらん

鈴鹿山を越えた先の伊勢の海人が脱ぎ捨てた衣のように、あなたのもとに置いてきた私の衣を、潮に馴れて着古したものだと人は見るだろうか。

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後撰和歌集 - 紀貫之

いかで我人にも問はむ暁の
飽かぬ別れや何に似たりと

どうにかして私は人に尋ねてみたい。夜明け前の、名残の尽きない別れはいったい何に似ているのかと。

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後撰和歌集 - 在原行平

恋しきに消えかへりつつ朝露の
けさはおきゐん心地こそせね

恋しさに何度も消え入るような思いをしながら、朝露が置くように、今朝は起きていられそうな気持ちもしない。

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