古典和歌stream

拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

杉板もて葺ける板間のあはざらば
いかにせむとか我が寝そめけん

杉の板で葺いた屋根の板の継ぎ目が合わないように、あの人と逢わなくなったなら、どうしようと思って、私は共寝をし始めたのだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

来ぬかなとしばしは人に思はせむ
逢はで帰りし宵のねたさに

来ないのだろうかと、しばらくはあの人に思わせてやろう。逢えないまま帰ったあの宵の悔しさの仕返しに。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

秋霧の晴れぬ朝の大空を
見るがごとくも見えぬ君かな

秋霧の晴れない朝の大空を見るように、はっきりとは姿の見えないあなたであることよ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

恋ひわびぬ音をだに泣かむ声立てて
いづこなるらん音無の里

恋しさに思い疲れてしまった。せめて声を立てて泣こう。声を立てても人に聞かれない音無の里は、どこにあるのだろうか。

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拾遺和歌集 - 清原元輔

音無の川とぞつひに流れける
言はで物思ふ人の渡りは

とうとう音無の川となって流れたことだ。口に出さずに物思いをする人の渡りは。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

風寒み声弱りゆく虫よりも
言はで物思ふ我ぞまされる

風が寒いので声が弱っていく虫よりも、口に出さずに物思いをする私のほうが、思いはまさっている。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

志賀の海人の釣りにともせる漁り火の
ほのかに妹を見るよしもがな

志賀の海人が釣りのためにともしている漁り火のように、ほのかにでもいとしい人を見る手立てがあればよいのに。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

恋するは苦しきものと知らすべく
人を我が身にしばしなさばや

恋をするのは苦しいものだと思い知らせるために、あの人をしばらく私の身にしてみたいものだ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

知るや君知らずはいかにつらからむ
我がかくばかり思ふ心を

知っているか、あなた。もし知らないのなら、どんなにつらいことだろう。私がこれほどまでにあなたを思う心を。

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拾遺和歌集 - 大中臣能宣

明日知らぬ我が身なりとも恨みおかむ
この世にてのみやまじと思へば

明日のこともわからない我が身であっても、恨みを言い残しておこう。この恋は、この世だけで終わるものではないと思うので。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

思ふなと君は言へども逢ふことを
いつと知りてか我が恋ひざらん

思うなとあなたは言うけれども、逢うことがいつと知って、私が恋しく思わずにいられようか。

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拾遺和歌集 - 源順

思ふらむ心の内を知らぬ身は
死ぬばかりにもあらじとぞ思ふ

あなたが思っているという心の内を知らない私には、死ぬほどの思いでもあるまいと思われることだ。

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拾遺和歌集 - 藤原伊尹

隠れ沼の底の心ぞ恨めしき
いかにせよとてつれなかるらん

隠れ沼の底のように、外からは見えないあなたの心の奥が恨めしい。私にどうしろというので、これほどつれないのだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

我ながらさももどかしき心かな
思はぬ人はなにか恋しき

我ながら、なんとももどかしい心であることよ。自分を思ってもくれない人が、どうして恋しいのだろう。

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拾遺和歌集 - 清原元輔

草隠れかれにし水はぬるくとも
むすびし袖は今も乾かず

草に隠れて涸れてしまった水がぬるくなったように、あなたが離れて情がさめてしまっても、かつてその水を手にすくった私の袖は、契りを結んだ名残の涙で今も乾かない。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

我が思ふ人は草葉の露なれや
かくれば袖のまづそほつらむ

私が思う人は草葉の露なのだろうか。心にかけると、露がかかったように、まず袖がびっしょり濡れるのだろう。

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