- 表題
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- 後撰和歌集
後撰和歌集 - よみ人しらず
影にだに見えもやするとたのみつる
かひなく恋をます鏡かな
せめて鏡に映る影にでもあなたの姿が見えるかと頼みにしていたのに、その甲斐もなく、恋しさを増すばかりの真澄の鏡であることよ。
後撰和歌集 - よみ人しらず
あしひきの山田のそほづうちわびて
ひとりかへるの音をぞなきぬる
山の田に立つかかしのように、ぽつんと立ちつくしてすっかり気落ちし、ひとり帰る私は、蛙が鳴くように声をあげて泣いてしまった。
後撰和歌集 - よみ人しらず
逢ふことのかたふたがりて君来ずは
思ふ心のたがふばかりぞ
方角がふさがっているといって、逢うことも難しく、あなたが来ないのならば、方違えをするように、あなたを思う心が食い違っていくばかりだ。
後撰和歌集 - よみ人しらず
常磐にとたのめしことはまつほどの
久しかるべき名にこそありけれ
いつまでも変わらないと約束して頼みにさせたことは、松のように久しく続くという名ばかりで、実は待つ時間が久しく続くという意味だったのだ。