古典和歌stream

拾遺和歌集 - 源計子

いにしへをいかでかとのみ思ふ身に
今宵の夢を春になさばや

昔のように、なんとかして戻りたいとばかり思っている私の身にとって、今夜のその夢を、昔の春のような現実にしたいものだ。

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拾遺和歌集 - 紀貫之

忘らるる時しなければ春の田を
かへすがへすぞ人は恋しき

忘れられる時などないので、春の田を何度も耕し返すように、くり返しくり返しあの人が恋しい。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

梓弓春の荒田をうちかへし
思ひやみにし人ぞ恋しき

春の荒れた田を耕し返すように、一度は思いが絶えてしまった人が、また恋しくなることよ。

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拾遺和歌集 - 凡河内躬恒

かの岡に萩刈る男縄をなみ
練るやねりそのくだけてぞ思ふ

あの岡で萩を刈る男が、縄がないので木の枝をねじって作るねりそが砕けるように、心も砕けるばかりに思い悩んでいる。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

春来れば柳の糸もとけにけり
結ぼほれたる我が心かな

春が来たので、柳の糸もほどけてしまった。それなのに、ふさぎこんでほどけない私の心であることよ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

いづ方によるとかは見む青柳の
いと定めなき人の心を

どちらに寄るものと見ればよいのだろうか。青柳の糸がなびくように、まったく定まらない人の心を。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

巻向の檜原の霞たちかへり
かくこそは見め飽かぬ君かな

巻向の檜原にくり返し霞が立つように、くり返しこのようにして逢いたいものだ。いくら見ても見飽きることのないあなたであることよ。

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拾遺和歌集 - 藤原清正の娘

眺めやる山辺はいとど霞みつつ
おぼつかなさのまさる春かな

はるかに眺めやる山のあたりは、いっそう霞がかかって、あなたの様子がわからない心細さがますます募る春であることよ。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

我が背子をきませの山と人は言へど
君も来まさぬ山の名ならし

私の夫に「来ませ」と言う名の山だと人は言うけれど、あなたも来てくださらない。名ばかりの山であるらしい。

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拾遺和歌集 - 山部赤人

我が背子をならしの岡の呼子鳥
君呼び返せ夜の更けぬ時

ならしの岡の呼子鳥よ、私の夫を呼び返しておくれ。夜が更けないうちに。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

来ぬ人をまつちの山の郭公
同じ心に音こそ泣かるれ

来ない人を待つという名の真土山のほととぎすよ、私もお前と同じ心で、声をあげて泣いてしまう。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

しののめに鳴きこそ渡れ時鳥
物思ふ宿はしるくやあるらん

夜明け方に鳴きながら飛んでいくことだ、ほととぎすは。物思いをしている家は、はっきりとわかるのだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

叩くとて宿の妻戸を開けたれば
人もこずゑの水鶏なりけり

戸を叩く音がしたと思って家の妻戸を開けたところ、人は来ずに、梢の水鶏の鳴き声であったよ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

夏衣薄きながらぞ頼まるる
ひとへなるしも身に近ければ

夏衣のように薄い仲ではあるが、それでも頼みに思われる。一重であるのがかえって身に近いのだから。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

刈りて干す淀の真菰の雨降れば
つかねもあへぬ恋もするかな

刈って干す淀の真菰が、雨が降ると束ねきれないように、まとめきれないほど乱れた恋をすることよ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

水無月の土さへ裂けて照る日にも
我が袖干めや妹に逢はずして

六月の、土さえ裂けるほどに照りつける日差しにも、私の涙に濡れた袖は乾くだろうか。いや、乾きはしない。恋しいあの子に逢わないままでは。

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