古典和歌stream

拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

かくばかり恋しきものと知らませば
よそに見るべくありけるものを

これほどまでに恋しいものだと知っていたなら、関わりのない人として遠くから見ているべきであったのに。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

涙川のどかにだにも流れなん
恋しき人の影や見ゆると

涙の川よ、せめてゆったりとだけでも流れてほしい。恋しい人の面影が映って見えるかと。

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拾遺和歌集 - 紀貫之

涙川落つる水上早ければ
堰きぞかねつる袖のしがらみ

涙の川は、流れ落ちる水源の流れが速いので、袖のしがらみでは堰き止めることができないことだ。

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拾遺和歌集 - 源順

涙川底の水屑となりはてて
恋しき瀬々に流れこそすれ

涙の川の底に沈む水屑となり果てて、恋しく思う折々ごとに流れ流れていることだ。

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拾遺和歌集 - 藤原惟成

人知れず落つる涙の積もりつつ
数かくばかりなりにけるかな

人知れず落ちる涙が積もり積もって、水に数を書くほどに、これほどまでになってしまったことだ。

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拾遺和歌集 - 徽子女王

かつ見つつ影はなれゆく水の面に
かく数ならぬ身をいかにせん

目の前に見ていながら、お姿が遠ざかっていく。その水の面に数を書くようにはかない、このように数にも入らない我が身を、どうしたらよいのだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

さを鹿の爪だにひちぬ山川の
あさましきまでとはぬ君かな

牡鹿の蹄さえ濡れないほど浅い山川のように、あきれるほどに訪れて来ないあなたであることよ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

あさましや木の下陰の岩清水
幾その人の影を見つらん

あきれたことよ。木陰に湧く浅い岩清水は、いったいどれほど多くの人の姿を映して見てきたのだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

行く水の泡ならばこそ消えかへり
人の淵瀬を流れても見め

流れゆく水の泡であるならばこそ、消えたり浮かんだりしながら、あの人の心の淵や瀬を流れて見届けもしようが。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

津の国の堀江の深く思ふとも
我は難波のなにとだに見ず

津の国の堀江のように、あなたが深く思っていても、私は難波の「なに」の名のように、何とも思わない。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

津の国の生田の池のいくたびか
つらき心を我に見すらん

津の国の生田の池の名のように、幾たび、あの人はつれない心を私に見せるのだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

津の国の難波わたりに作るなる
こやといはなん行きて見るべく

津の国の難波のあたりに作るという小屋の名の昆陽のように、「来や」と言ってほしい。行って逢えるように。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

旅人の茅刈り覆ひ作るてふ
まろやは人を思ひ忘るる

旅人が茅を刈って覆い、作るという丸屋ではないが、この私があの人を思い忘れたりしようか、忘れはしない。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

難波人葦火焚く屋は煤たれど
おのが妻こそ常めづらなれ

難波の人が葦火を焚く家は煤けているけれども、自分の妻こそはいつ見ても新鮮でいとおしいものだ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

住吉の岸に生ひたる忘れ草
見ずやあらまし恋は死ぬとも

住吉の岸に生えている忘れ草を、見ないでおこうか。たとえ恋に死ぬとしても。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

八百日行く浜の真砂と我が恋と
いづれまされり沖つ島守

歩いて八百日もかかるほど長い浜の砂の数と、私の恋の思いと、どちらがまさっているか。沖の島の島守よ。

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