古典和歌stream

拾遺和歌集 - 伊勢

年月の行くらん方もおもほえず
秋のはつかに人の見ゆれば

年月がどこへ過ぎて行くのかもわからない。秋の頃に、ほんのわずかばかり、あの人の姿が見えるので。

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拾遺和歌集 - 伊勢

思ひきやあひ見ぬほどの年月を
数ふばかりにならんものとは

思っただろうか、いや思いもしなかった。逢わずにいる間の年月を、数えるほどになろうとは。

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拾遺和歌集 - 伊勢

遥かなるほどにも通ふ心かな
さりとて人の知らぬものゆゑ

遠く隔たっていても、通っていく私の心であることよ。だからといって、あの人が知るわけでもないのに。

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拾遺和歌集 - 源経基

雲居なる人を遥かに思ふには
我が心さへ空にこそなれ

雲のかなたのように遠くにいる人をはるかに思うと、私の心までも空のように上の空になってしまう。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

よそにありて雲居に見ゆる妹が家に
早く至らむ歩め黒駒

遠く離れていて雲のかなたに見える妻の家に、早く着きたい。歩め、黒駒よ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

我が帰る道の黒駒心あらば
君は来ずともおのれいななけ

私が帰っていく道の黒駒よ、心があるならば、あの人が来なくても、お前だけでもいなないておくれ。

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拾遺和歌集 - 藤原道綱母

嘆きつつひとり寝る夜の明くる間は
いかに久しきものとかは知る

嘆きながら独りで寝る夜が明けるまでの間は、どんなに長いものか、あなたはご存じでしょうか、ご存じないでしょう。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

なげき樵る人入る山の斧の柄の
ほとほとしくもなりにけるかな

投げ木を伐る人が入る山の斧の柄がほとほとと音を立てるように、嘆きを重ねて、ほとんど死にそうなほどになってしまったことよ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

人にだに知らせで入りし奥山に
恋しさいかで尋ね来つらん

人にさえ知らせないで入った奥山に、恋しさはどうやって訪ねて来たのだろうか。

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拾遺和歌集 - 藤原国用の娘

影絶えておぼつかなさのますかがみ
見ずはわが身の憂さも知られじ

あなたの姿が絶えて、心もとなさがつのるばかりの真澄鏡。これを見なければ、我が身のつらさも思い知らされることはないだろう。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

思ひます人しなければ真澄鏡
うつれる影とねをのみぞなく

私以上に思ってくれる人もいないので、真澄鏡に映る自分の影とともに、声をあげて泣いてばかりいる。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

我が袖の濡るるを人のとがめずは
音をだにやすく泣くべきものを

私の袖が涙で濡れるのを、人がとがめないのならば、せめて声だけでも気楽にあげて泣けるだろうに。

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拾遺和歌集 - 小馬命婦

数ならぬ身はただにだにおもほえて
いかにせよとかながめらるらん

物の数でもない我が身は、ただでさえつらく思われるのに、この上どうせよというので、こんなにも物思いに沈んでしまうのだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

夢にさへ人のつれなく見えつれば
寝ても覚めても物をこそ思へ

夢の中でさえ、あの人がつれなく見えたので、寝ても覚めても物思いをしてばかりいる。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

見る夢のうつつになるは世の常ぞ
うつつの夢になるぞ悲しき

見た夢が現実になるのは、世の常のことである。けれども、現実が夢のようにはかなく消えてしまうのは悲しいことだ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

逢ふことは夢の中にもうれしくて
寝覚めの恋ぞわびしかりける

逢うことは、夢の中であってもうれしいけれど、目覚めた後の恋しさはつらいものであった。

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