- 表題
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- 拾遺和歌集
拾遺和歌集 - 村上天皇
世の人の及ばぬものは富士の嶺の
雲居に高きおもひなりけり
世の人の誰も及ばないものは、富士の嶺が雲の上に高くそびえて火を燃やしているように、宮中にいる私の高く燃える思いであることよ。
拾遺和歌集 - よみ人しらず
ねぬなはのくるしかるらん人よりも
我ぞますだのいけるかひなき
蓴菜を手繰るように苦しんでいるであろうあの人よりも、私のほうがまさって、益田の池ではないが、生きているかいもないことだ。
拾遺和歌集 - 紀貫之
憂かりけるふしをば捨てて白糸の
今くる人と思ひなさなん
つらかった折節のことは、白糸の節を捨てるように捨ててしまって、白糸を繰るように、今やって来た新しい人だと思いなしてほしい。
拾遺和歌集 - よみ人しらず
手枕のすきまの風も寒かりき
身はならはしのものにぞありける
共寝をしていた頃は、手枕のわずかな隙間に入る風さえ寒く感じられたものだ。身というものは、慣れ次第のものであったのだなあ。