古典和歌stream

後撰和歌集 - 女五のみこ

絶えぬると見ればあひぬる白雲の
いとおほよそに思はずもがな

途切れたかと見ればまた寄り合う白雲のように、あなたのことを、ごく通りいっぺんにしか思わないでいられたらよいのに。

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後撰和歌集 - 藤原敦忠

今日そへに暮れざらめやはと思へども
堪へぬは人の心なりけり

今日だってそのように暮れないことがあろうか、必ず暮れて逢える夜が来ると思うけれども、それまで堪えきれないのは、人の心であったよ。

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後撰和歌集 - 大輔

いとかくてやみぬるよりは稲妻の
光の間にも君を見てしか

このまま終わってしまうよりは、稲妻の光るほんの一瞬の間だけでも、あなたに逢いたいものだ。

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後撰和歌集 - 藤原朝忠

いたづらに立ち帰りにし白浪の
なごりに袖の干る時もなし

むなしく立ち帰ってしまった白波の名残のように、むなしく帰った後の名残で、私の袖は乾く時もない。

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後撰和歌集 - 大輔

何にかは袖の濡るらん白浪の
なごりありげも見えぬ心を

どうして袖が濡れるのだろう。白波の名残のような未練ありげな様子など、少しも見えない心なのに。

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後撰和歌集 - 蔵内侍

誓ひても猶思ふには負けにけり
誰がため惜しき命ならねば

もう逢わないと誓っても、やはり思う心には負けてしまった。誰のために惜しい命でもないのだから。

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後撰和歌集 - 小野道風

難波女にみつとはなしに葦の根の
よの短くて明くるわびしさ

難波の女に逢ったというわけでもないのに、葦の節が短いように夜が短くて明けてしまう、このわびしさよ。

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後撰和歌集 - 小野道風

帰るべき方もおぼえず涙川
いづれか渡る浅瀬なるらむ

帰るべき方角もわからない。涙の川の、どこが渡って帰れる浅瀬なのだろうか。

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後撰和歌集 - 大輔

涙川いかなる瀬より帰りけん
見馴るるみをもあやしかりしを

涙の川の、どんな瀬から帰っていったのだろう。見慣れた澪筋でさえ、あやしく思われたのに。

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後撰和歌集 - 藤原敦忠

池水のいひ出づることのかたければ
みごもりながら年ぞ経にける

池の水が樋から流れ出るのが難しいように、思いを言い出すことが難しいので、水に隠れるように心に秘めたまま、年を過ごしてしまった。

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後撰和歌集 - 在原業平

伊勢の海に遊ぶ海人ともなりにしか
浪かき分けてみるめかづかむ

伊勢の海で遊ぶ海人にもなりたいものだ。そうなれば波をかき分けて海松布を潜って取るように、あなたに逢う機会をつかもう。

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後撰和歌集 - 伊勢

おぼろけの海人やはかづく伊勢の海の
浪高き浦に生ふるみるめは

並たいていの海人が潜って取れるだろうか、いや取れはしない。伊勢の海の波の高い浦に生える海松布は。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

つらしとや言ひ果ててまし白露の
人に心はおかじと思ふを

薄情だとすっかり言い切ってしまおうか。白露が置くように、あの人に心の隔てを置くまいと思っているのに。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

長らへば人の心も見るべきに
露の命ぞ悲しかりける

生き長らえるならば、あの人の心の行く末も見届けることができるだろうに、露のようにはかない命が悲しいことだ。

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後撰和歌集 - 小野小町姉

ひとり寝る時は待たるる鳥の音も
まれに逢ふ夜はわびしかりけり

一人で寝る時には早く鳴けと待たれる鶏の声も、まれに逢う夜には、つらく恨めしいものであった。

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後撰和歌集 - 清原深養父

空蝉のむなしくからになるまでも
忘れんと思ふ我ならなくに

蝉の抜け殻のように、むなしく亡骸となってしまうまでも、あなたを忘れようと思う私ではないのに。

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