- 表題
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- 千載和歌集
千載和歌集 - 宜秋門院丹後
思ひ寝の夢に慰む恋なれば
逢はねど暮れの空ぞ待たるる
恋しい人を思いながら寝て見る夢によって慰められる恋なので、逢えはしないけれども、日の暮れる空が自然と待たれることだ。
千載和歌集 - 藤原実家
わびつつは汝だに君に床馴れよ
交はさぬ夜半の枕なりとも
思い悩みながら、せめておまえだけでもあの人の床に馴れ親しんでおくれ。たとえ二人で共に交わすことのない夜更けの枕であっても。
千載和歌集 - 藤原忠良
これはみな思ひしことぞ馴れしより
あはれ名残をいかにせんとは
これはみな、かねてから思っていたことだ。馴れ親しんだ時から、ああ、別れたあとの名残をどうしたらよいのだろうかと。
千載和歌集 - 和泉式部
音を泣けば袖は朽ちても失せぬめり
なほ憂きことぞ尽きせざりける
声を上げて泣くので、袖は涙に朽ちて失せてしまったようだ。それなのに、つらいことはなお尽きることがなかったのだなあ。
千載和歌集 - 和泉式部
ともかくも言はばなべてになりぬべし
音に泣きてこそ見すべかりけれ
あれこれと言葉で言えば、ありきたりのことになってしまうだろう。声を上げて泣くことでこそ、この思いを見せるべきであったのだ。
千載和歌集 - 大弐三位
疑ひし命ばかりはありながら
契りし中の絶えぬべきかな
生き長らえられるかと疑っていた私の命だけは、こうして残っているのに、将来を約束し合った二人の仲は、絶えてしまいそうなことだ。