- 表題
- -
- 拾遺和歌集
拾遺和歌集 - 紀貫之
降る雨に出でても濡れぬ我が袖の
陰にゐながらひちまさるかな
降る雨の中に出ても、これほどには濡れない私の袖が、雨の当たらない物陰にいながら、涙でますますぐっしょり濡れていくことよ。
拾遺和歌集 - 大伴坂上郎女
岩根踏み重なる山はなけれども
逢はぬ日数を恋ひや渡らん
岩根を踏んで越えていくような重なり合う山が、二人の間にあるわけではないけれども、逢えない日々を恋い続けて過ごすのだろうか。