古典和歌stream

拾遺和歌集 - 閑院大君

君をなほ怨みつるかな海人の刈る
藻に住む虫の名を忘れつつ

あなたをやはり恨んでしまったことよ。海人の刈る藻に住む虫の名、「われから」、つまり自分のせいだということを忘れては。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

海人の刈る藻に住む虫の名は聞けど
ただわれからのつらきなりけり

海人の刈る藻に住む虫の名、「われから」は聞いているけれども、まさに我から、自分のせいで生じたつらさであったのだ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

恋ひわびぬ悲しきことも慰めん
いづれなかすの浜辺なるらん

恋に疲れ果ててしまった。この悲しみも慰めよう。泣かずにすむという長洲の浜辺は、いったいどこなのだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

かくばかり憂しと思ふに恋しきは
我さへ心ふたつありけり

これほどつらいと思うのに、それでも恋しいのは、あの人だけでなく、私までも心が二つあったのだ。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

とにかくに物は思はず飛騨工
打つ墨縄のただ一筋に

あれこれと思い迷うことはしない。飛騨の工匠が打つ墨縄のように、ただ一筋にあなたを思う。

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拾遺和歌集 - 村上天皇

いにしへをさらにかけじと思へども
あやしく目にも満つ涙かな

過ぎ去った昔のことを、もう決して心にかけまいと思うけれども、不思議と目にもあふれてくる涙であることよ。

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拾遺和歌集 - 平忠依

逢ふことは心にもあらでほど経とも
さやは契りし忘れはてねと

逢うことは、心ならずも間があいて日が経ってしまっても、そのように約束しただろうか、すっかり忘れてしまえなどと。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

忘るるかいささは我も忘れなん
人にしたがふ心とならば

あなたは私を忘れるのか。それならさあ、私も忘れてしまおう。この心が、あの人の心に従うものであるならば。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

忘れぬる君はなかなかつらからで
今まで生ける身をぞ怨むる

私を忘れてしまったあなたは、かえってつれないとは思われず、今まで生きながらえているこの身をこそ恨む。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

我ばかり我を思はむ人もがな
さてもや憂きと世を試みん

私があの人を思うほどに、私のことを思ってくれる人がいればよいのに。そうであってもなお、男女の仲はつらいものかどうか試してみたい。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

あやしくも厭ふにはゆる心かな
いかにしてかは思ひ絶ゆべき

不思議なことに、相手に嫌われれば嫌われるほど、かえって募っていく心であることよ。どのようにして、この思いを断ち切ればよいのだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

思ふこと成すこそ神の難からめ
しばし忘るる心つけなん

恋の願いをかなえることこそ、神にとっても難しいことなのだろうが、せめてしばらくでも恋を忘れる心を授けてほしい。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

高砂に我がなく声はなりにけり
都の人は聞きやつくらん

恋い慕って泣きながら来て、私の泣く声は、鹿の鳴く高砂という所にまで至ってしまった。都にいるあの人は、聞きつけているだろうか。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

かしまなる筑摩の神のつくづくと
我が身ひとつに恋を積みつる

かしまにある筑摩の神の、その名のように、つくづくと、我が身ひとつに恋の思いを積み重ねてしまったことだ。

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拾遺和歌集 - 凡河内躬恒

春立つと思ふ心はうれしくて
今ひととせの老いぞ添ひける

春が来たと思う心はうれしいけれども、そのうれしさとともに、もう一年分の老いが加わったことだ。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

新しき年は来れどもいたづらに
我が身のみこそふりまさりけれ

新しい年はやって来るけれども、むなしく我が身ばかりが古びていくことだ。

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