古典和歌stream

後撰和歌集 - 藤原敦忠

いかにしてかく思ふてふことをだに
人づてならで君に語らん

どうにかして、これほどあなたを思っているということだけでも、人づてではなく、直接あなたに語りたいものだ。

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後撰和歌集 - 藤原朝忠

もろともにいざと言はずは死出の山
越ゆとも越さむものならなくに

一緒にさあ行こうと言ってくれないならば、たとえあなたが死出の山を越えるとしても、一人で越えさせるものではないのに。

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後撰和歌集 - 源清蔭

かくばかり深き色にもうつろふを
なほ君きくの花と言はなん

これほど深い色にまで移り変わったのだから、それでもやはりあなたは、聞き入れるという名の菊の花だと言ってほしい。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

いさやまだ人の心もしら露の
おくにもとにも袖のみぞひつ

さあどうだか、まだあなたの心もわからない。白露が置くように、簾の奥にいても外にいても、私の袖ばかりが涙に濡れることだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

寄る潮のみちくる空もおもほえず
あふことなみに帰ると思へば

寄せる潮が満ちてくるように、帰りの道をたどっている心地もしない。逢うこともできず、浪が返すように帰るのだと思うと。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

数ならぬ身は山の端にあらねども
多くのつきを過ぐしつるかな

取るに足らない我が身は山の端ではないけれども、山の端が多くの月を送り出すように、多くの月日を待ちながら過ごしてしまったことだ。

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後撰和歌集 - 在原業平

頼めつつ逢はで年経るいつはりに
懲りぬ心を人は知らなん

頼みにさせながら逢わないままで年が過ぎていく、その偽りにも懲りない私の心を、あの人には知ってほしい。

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後撰和歌集 - 伊勢

夏虫の知る知る迷ふおもひをば
懲りぬ悲しと誰か見ざらん

夏の虫が身を焼くと知りながら火に迷い込むような、そんな恋の思いを、懲りずに哀れなものだと、誰が見ないことがあろうか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

うちわびて呼ばはむ声に山びこの
答へぬ空はあらじとぞ思ふ

思い悩んで呼びかける私の声に、山びこが答えないような空はあるまいと思う。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

山びこの声のまにまに訪ひ行かば
むなしき空に行きや帰らん

山びこの声に誘われるままに訪ねて行ったならば、何もない空に行っては、むなしく帰ってくることになるのではないか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

あらたまの年の三年はうつせみの
むなしき音をや泣きて暮らさむ

三年もの年月を、蝉の抜け殻のようにむなしく、声を上げて泣いて暮らすことになるのだろうか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

流れ出づる涙の川の行く末は
つひにあふみの海と頼まむ

流れ出る涙の川の行き着く先は、最後には近江の海、つまり逢う身となるのだと頼みにしよう。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

雨降れど降らねど濡るる我が袖の
かかるおもひに乾かぬやなぞ

雨が降っても降らなくても濡れる私の袖が、これほどの思いの火にあたっても乾かないのは、どうしてなのか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

露ばかり濡るらん袖の乾かぬは
君がおもひのほどや少なき

露ほどわずかに濡れているだろう袖が乾かないのは、あなたの思いの火の強さが少ないからではないか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

常よりもまどふまどふぞ帰りつる
逢ふ道もなき宿に行きつつ

いつもよりも、迷いに迷いながら帰ってきたことだ。逢う道もない家に行っては。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

濡れつつもくると見えしは夏引きの
手引きに絶えぬ糸にやありけん

雨に濡れながらも来ると見えていたのは、夏引きの糸を手で繰るように、引いても切れない糸のような心だったのだろうか。

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