- 表題
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- 後撰和歌集
後撰和歌集 - よみ人しらず
逢ふ事をよどに有りてふみつのもり
つらしと君を見つるころかな
逢うことが淀んでいるという、淀にある美豆の森の名のように、あなたを薄情な人だと見てきたこのごろであることよ。
後撰和歌集 - よみ人しらず
みつのもりもるこのころのながめには
怨みもあへずよどの河浪
美豆の森に雨の漏るこのごろの長雨に物思いをしていては、恨みきることもできず、淀の川波のようにとどこおっている。
後撰和歌集 - よみ人しらず
賤機にへつるほどなり白糸の
絶えぬる身とは思はざらなん
賤機で経糸を延べるように、ただ時が経っていただけなのだ。白糸が切れるように、あなたとの仲が絶えてしまった身だとは思わないでほしい。
後撰和歌集 - よみ人しらず
くる事は常ならずとも玉鬘
頼みは絶えじと思ふ心あり
訪ねて来ることはいつもというわけではなくても、玉鬘のつるが長く続くように、あなたを頼みとする思いは絶えるまいと思う心がある。
後撰和歌集 - よみ人しらず
訪ふやとて杉なき宿に来にけれど
恋しきことぞしるべなりける
訪ねて来てくれるかと待っているかと思って、目印の杉もない家にやって来たが、恋しい思いこそが道しるべであったのだ。