古典和歌stream

後撰和歌集 - よみ人しらず

狩人の尋ぬる鹿はいなび野に
逢はでのみこそあらまほしけれ

狩人が探し求める鹿は、いなび野で拒むように、狩人に出会わずにばかりいたいものだ。

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後撰和歌集 - 藤原師輔

小山田の水ならなくにかくばかり
流れそめては絶えんものかは

すぐに涸れる小山田の水ではないのだから、これほどまでに流れはじめたからには、絶えることなどあろうか。

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後撰和歌集 - 藤原伊衡女いまき

月にだに待つほど多く過ぎぬれば
雨もよに来じと思ほゆるかな

月の明るい夜でさえ、待つ時ばかりが多く過ぎてしまったのだから、まして雨の降る夜には来ないだろうと思われることだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

思ひつつまだ言ひそめぬわが恋を
同じ心に知らせてしがな

思い続けながら、まだ口に出しはじめてもいない私の恋を、あなたにも私と同じ心で知ってもらいたいものだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

飛鳥河心の内に流るれば
底のしがらみいつかよどまん

あなたの言う飛鳥川が私の心の中を流れているのだから、川底のしがらみも、いつその流れを淀ませることがあろうか。

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後撰和歌集 - 藤原朝頼

富士の嶺をよそにぞ聞きし今はわが
おもひに燃ゆる煙なりけり

富士の嶺の煙を、これまでは自分とかかわりのないものとして聞いていた。今ではそれが、私の思いの火に燃える煙であったのだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

しるしなきおもひとぞ聞く富士の嶺も
かごとばかりの煙なるらん

何の効き目もない思いの火だと聞いている。富士の嶺の煙も、言い訳ばかりの煙なのだろう。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

言ひさしてとどめらるなる池水の
波いづかたに思ひ寄るらん

言いかけたまま止められてしまったという、せき止められた池の水の波のように、あなたの心はどちらへ寄っていくのだろう。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

知られじなわが人知れぬ心もて
君をおもひの中に燃ゆとは

あなたに知られることはないだろうよ。人知れぬ私の心のままに、あなたを思うその思いの火の中で燃えているとは。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

あふはかりなくてのみふるわが恋を
人目にかくることのわびしさ

逢う手立てもないまま、ただ過ごしてきた私の恋なのに、それを人目にかこつけられることのわびしさよ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

夏衣身にはなるともわがために
薄き心はかけずもあらなん

夏衣が身になじむように、私と馴れ親しんだとしても、夏衣の薄さのような薄い心を、私に対しては掛けないでいてほしい。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

いかにして事語らはん郭公
なげきの下になけばかひなし

どのようにして言葉を語り合えばよいのだろう、郭公よ。嘆きという木の下で鳴き、私も泣いているばかりでは、そのかいもない。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

思ひつつ経にける年をしるべにて
馴れぬるものは心なりけり

思い続けながら過ごしてきた年月を道しるべとして、あなたにすっかり馴れ親しんでしまったものは、私の心であったよ。

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後撰和歌集 - 源等

我ならぬ人すみの江の岸に出でて
難波のかたをうらみつるかな

私ではないほかの人が住むようになったので、住の江の岸に出て難波潟の浦を見るように、難波の方を恨んだことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

濁りゆく水には影の見えばこそ
あしまよふえをとどめても見め

濁っていく水にも姿が映って見えるのならば、葦の乱れる入江にとどめるように、この笛を手もとにとどめても見ようが。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

菅原や伏見の里の荒れしより
通ひし人の跡も絶えにき

菅原の伏見の里が荒れてしまってからというもの、通ってきた人の足跡もすっかり絶えてしまった。

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