古典和歌stream

千載和歌集 - 藤原基俊

唐国に沈みし人も我がごとく
三代まで逢はぬ嘆きをぞせし

唐の国で不遇に沈んだ人も、私と同じように、三代の帝に仕えながら時に逢わない嘆きをしたのだ。

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千載和歌集 - 藤原基俊

契りおきしさせもが露を命にて
あはれ今年の秋もいぬめり

お約束くださった、させも草に置く露のようなありがたいお言葉を命と頼んできたのに、ああ、今年の秋もむなしく過ぎ去ってしまうようだ。

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千載和歌集 - 源俊頼

世の中のありしにもあらずなりゆけば
涙さへこそ色変はりけれ

世の中が以前とはすっかり変わっていくので、流す涙までもが紅に色を変えてしまったことだ。

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千載和歌集 - 覚審

過ぎ来にし四十路の春の夢の世は
憂きより外の思ひ出でぞなき

過ぎてきた四十年の、春の夢のようにはかないこの世には、つらいこと以外の思い出は何もない。

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千載和歌集 - 経因

はかなしな憂き身ながらも過ぎぬべき
この世をさへも忍びかぬらん

はかないことだ。つらい身ながらもやがて過ぎてしまうはずのこの世でさえ、どうして耐え忍ぶことができないのだろう。

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千載和歌集 - 源俊頼

ゆくすゑを思へば悲し津の国の
長柄の橋も名は残りけり

自分の行く末を思うと悲しい。津の国の長柄の橋も、橋そのものは朽ちても、名だけは残っていることだ。

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千載和歌集 - 道命

何事も変はりゆくめる世の中に
昔ながらの橋柱かな

何もかもが移り変わっていくように見えるこの世の中に、昔のままに残っている長柄の橋の橋柱であることよ。

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千載和歌集 - 道因

今日見れば長柄の橋は跡もなし
昔ありきと聞きわたれども

今日来て見ると、長柄の橋は跡もない。昔はあったと、長い間聞き伝えてきたけれども。

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千載和歌集 - 津守景基

人心あらずなれどもすみよしの
松のけしきは変はらざりけり

人の心は昔のようではなくなってしまったけれども、住吉の松の様子は少しも変わらないことだ。

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千載和歌集 - 藤原経忠

白雲にまがひやせまし吉野山
落ち来る滝の音せざりせば

白雲と見分けがつかなくなってしまっただろうか。吉野山に落ちてくる滝の音がしなかったならば。

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千載和歌集 - 藤原公任

滝の音は絶えて久しくなりぬれど
名こそ流れてなほ聞こえけれ

滝の水音は絶えてから長い年月がたってしまったけれども、その名声だけは流れ伝わって、今もなお世に聞こえていることだ。

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千載和歌集 - 藤原長能

抜けば散る抜かねば乱るあしひきの
山より落つる滝の白玉

糸に貫こうとすれば散ってしまい、貫かなければばらばらに乱れる。山から落ちる滝の白玉のようなしぶきは。

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千載和歌集 - 源顕房

水の色のただ白雲と見ゆるかな
誰さらしけん布引の滝

水の色がただ白雲のように見えることだ。誰が布をさらしたのだろうか、布引の滝は。

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千載和歌集 - 能因

葦鶴に乗りて通へる宿なれば
跡だに人は見えぬなりけり

仙人が鶴に乗って通っていた住まいなので、足跡さえ人には見えないのであったよ。

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千載和歌集 - 藤原清輔

山人の昔の跡を来て見れば
むなしき床を払ふ谷風

仙人が住んでいた昔の跡に来てみると、主のいないむなしい床を、谷風が吹き払っているばかりだ。

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千載和歌集 - 藤原良清

音にのみ聞きしはことの数ならで
名よりも高き布引の滝

噂にばかり聞いていたのは物の数でもなく、実際に見ると名声よりもいっそう高い布引の滝であることよ。

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