- 表題
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- 新古今和歌集
新古今和歌集 - 藤原道信
須磨の海人の波かけ衣よそにのみ
聞くは我が身になりにけるかな
須磨の海人の、波のかかる衣の濡れようを、よそ事とばかり聞いていたが、それが我が身のことになってしまったことだ。
新古今和歌集 - 藤原公任
ほととぎすいつかと待ちしあやめ草
今日はいかなるねにか鳴くべき
ほととぎすがいつかいつかと待っていた、あやめ草の節句の今日、私はあやめ草の根にちなんで、どのような声で泣けばよいのだろうか。
新古今和歌集 - 藤原道長
ほととぎす声を聞けど花の枝に
まだふみなれぬ物をこそ思へ
ほととぎすの声は聞いているけれど、ほととぎすが花の枝にまだ止まり慣れていないように、私もまだあなたと文を交わし慣れていないので、もの思いをしていることだ。
新古今和歌集 - 馬内侍
心のみ空になりつつほととぎす
人頼めなるねこそ泣かるれ
心ばかりがうわの空になりながらほととぎすを待っていたが、期待させるばかりで当てにならないその声に、私のほうこそ声を上げて泣いてしまう。
新古今和歌集 - よみ人しらず
うとはまのうとくのみやは世をば経ん
波のよるよる逢ひ見てしがな
うとはまの名のように、疎遠なままでばかりこの世を過ごせようか。波が寄せるように、夜ごとに逢いたいものだ。
新古今和歌集 - よみ人しらず
濁り江のすまんことこそかたからめ
いかでほのかに影を見せまし
濁った入り江の水が澄むことが難しいように、あなたと共に住むことこそ難しいだろうが、何とかしてほのかにでも姿を見せたいものだ。