古典和歌stream

後撰和歌集 - よみ人しらず

山隠れ消えせぬ雪のわびしきは
君まつの葉にかかりてぞふる

山陰に隠れて消えずにいる雪のわびしいことには、あなたを待つという松の葉にかかって降り続け、私もそうして日を過ごしている。

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後撰和歌集 - 藤原ときふる

あらたまの年は今日明日越えぬべし
相坂山を我や遅れん

年は今日か明日のうちに越えてしまうだろう。それなのに逢坂山を、私は越えられずに遅れてしまうのだろうか。

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後撰和歌集 - 在原行平

嵯峨の山行幸絶えにし芹川の
千代の古道跡はありけり

嵯峨の帝の行幸以来絶えてしまっていた芹川の、千年を経た古い道にも、昔の跡は確かに残っていたことだ。

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後撰和歌集 - 在原行平

翁さび人なとがめそ狩衣
今日ばかりとぞたづも鳴くなる

年寄りらしく振る舞うのを、人よ、とがめないでくれ。狩衣を着てお供をするのも今日限りだと、鶴も鳴いているようだ。

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後撰和歌集 - 藤原時平

今までになどかは花の咲かずして
四十年あまり年切りはする

今に至るまで、どうして花が咲かないまま、四十年あまりも実のならない年切りをしているのか。

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後撰和歌集 - 紀友則

春々の数は忘れずありながら
花咲かぬ木を何に植ゑけん

毎年の春の数は忘れずに重ねていながら、花の咲かない木を、いったい何のために植えたのだろうか。

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後撰和歌集 - 平中興

世とともに峰へ麓へおりのぼり
行く雲の身は我にぞありける

いつまでも峰へ麓へと下ったり上ったりして流れていく雲のような身の上は、ほかならぬ私であったことだ。

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後撰和歌集 - 橘嘉智子

事しげししばしは立てれ宵の間に
置けらむ露は出でて払はむ

人の噂がうるさいので、しばらくはそこに立っていてください。宵のうちに置いているでしょう露は、私が出ていって払いましょう。

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後撰和歌集 - 源融

照る月をまさきの綱に縒りかけて
飽かず別るる人をつながん

照る月の光を、まさきのかずらの綱に縒りかけて、名残惜しいまま別れていく人をつなぎとめたい。

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後撰和歌集 - 在原行平

限りなき思ひの綱のなくはこそ
まさきのかづら縒りも悩まめ

限りない思いの綱がもしなかったならば、まさきのかずらを縒るのにも苦労なさるでしょう。

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後撰和歌集 - 在原業平

住みわびぬ今は限りと山里に
爪木こるべき宿求めてむ

この世に住むのがつらくなった。今はもうこれまでだと思い、山里に、薪にする小枝を切って暮らすような住まいを探し求めよう。

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後撰和歌集 - 凡河内躬恒

あしひきの山に生ひたる白樫の
知らじな人を朽木なりとも

山に生えている白樫の「しら」ではないが、あなたのことなど知るまいよ。たとえ私が朽ち木になろうとも。

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後撰和歌集 - 凡河内躬恒

伊勢の海の釣りのうけなるさまなれど
深き心は底に沈めり

伊勢の海の釣りの浮きのように、頼りなく浮ついた姿ではあるけれど、深い心は底に沈めて持っているのだ。

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後撰和歌集 - 中務

白河の滝のいと見まほしけれど
みだりに人は寄せじものをや

白河の滝の糸を、とても見たいのだけれど、むやみに人を近寄らせはなさらないでしょうにね。

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後撰和歌集 - 藤原忠平

白河の滝のいとなみ乱れつつ
よるをぞ人は待つといふなる

白河の滝の糸筋は並んで乱れながら縒り合わされるのを待つように、人は夜を待つものだというではないか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

蓮葉のはひにぞ人は思ふらん
世にはこひぢの中に生ひつつ

人は私のことを、蓮のはいのようなものと思っているだろう。この世では、泥の中、恋路の中に生え続けているのだから。

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