古典和歌stream

後撰和歌集 - よみ人しらず

隠れゐて我が憂きさまを水の上の
泡ともはやく思ひ消えなん

隠れていて私のつらい有様を見たあなたは、水の上の泡のように、早く思いも消えてしまうことだろう。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

人心いさやしら浪高ければ
寄らむ渚ぞかねて悲しき

人の心はさあどうだかわからない。白波が高いので、身を寄せようとする渚のことが、今から悲しく思われる。

詳細を見る

後撰和歌集 - 高津内親王

直き木に曲がれる枝もあるものを
毛を吹き疵を言ふがわりなさ

まっすぐな木にも曲がった枝はあるものなのに、毛を吹き分けてまで小さな疵をあげつらうのは、なんと理不尽なことか。

詳細を見る

後撰和歌集 - 橘嘉智子

移ろはぬ心の深くありければ
ここら散る花春にあへること

移ろうことのない心が深くあったので、これほど多く散る花も、また春にめぐり合うことよ。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

玉垂れの編み目の間より吹く風の
寒くはそへて入れん思ひを

玉垂れの簾の編み目の間から吹き込む風が寒いのなら、その風に添えて、私の思いの火を入れてあげよう。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

白浪のうち騒がれて立ちしかば
身をうしほにぞ袖は濡れにし

白波が騒ぐように人々に騒がれて立ち去ったので、我が身をつらいと思う涙の潮に、袖は濡れてしまった。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

取りもあへず立ち騒がれしあだ浪に
あやなく何に袖の濡れけん

取るものも取りあえず騒がれて立ち去った、かりそめの波のようなことで、わけもなく、どうして袖が濡れたのだろうか。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

ただちとも頼まざらなん身に近き
衣の関もありといふなり

すぐに逢える近道だなどと頼みにしないでほしい。身に近い衣にさえ、衣の関という関所があるというのだから。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

逢はぬ間に恋しき道も知りにしを
などうれしきに迷ふ心ぞ

会わずにいた間に、恋しく思う道もよく知ったのに、どうして、うれしい時には心が迷うのだろうか。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

いかなりしふしにか糸の乱れけん
しひて繰れどもとけず見ゆるは

どのような節目で糸は乱れたのだろうか。無理に繰ってみても、ほどけないように見えるのは。

詳細を見る

後撰和歌集 - 賀朝法師

身なくとも人に知られじ世の中に
知られぬ山を知るよしもがな

たとえ身が亡びようとも、人に知られまい。世の中の誰にも知られていない山を、知る手だてがあればよいのに。

詳細を見る

後撰和歌集

世の中に知られぬ山に身なくとも
谷の心やいはで思はむ

世の中に知られていない山で身が亡びようとも、谷の心が何も言わずに黙って思っていようか。こだまのように言い立てるだろう。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

音にのみ聞きてはやまじ浅くとも
いざ汲み見てん山の井の水

噂に聞くばかりで終わりにはするまい。たとえ浅くとも、さあ汲んでみよう、山の井の水を。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

死出の山たどるたどるも越えななで
憂き世の中に何帰りけん

死出の山を、たどりたどりしながらも越えてしまわないで、このつらい世の中に、どうして帰ってきたのだろうか。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

数ならぬ身をもちにて吉野山
高きなげきを思ひこりぬる

取るに足りない身でありながら、吉野山の高い木を投げ木として樵るように、身の程を越えた高い嘆きを重ね、すっかり懲りてしまった。

詳細を見る

後撰和歌集 - よみ人しらず

吉野山越えん事こそかたからめ
こらむなげきの数は知りなん

吉野山を越えることこそ難しいだろうが、あなたが樵る投げ木、つまり重ねる嘆きの数は、わかってあげられるだろう。

詳細を見る