- 表題
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- 後撰和歌集
後撰和歌集 - 源兼忠母乳母
結びおきしかたみの子だになかりせば
何にしのぶの草を摘ままし
亡き人が契りを結んで残していった形見の子さえいなかったなら、何によって故人をしのび、しのぶ草を摘んだらよいだろう。
後撰和歌集 - よみ人しらず
あはれとも憂しとも言はじかげろふの
あるかなきかに消ぬる世なれば
しみじみいとしいとも、つらいとも言うまい。かげろうのように、あるかないかのうちに消えてしまう世なのだから。
後撰和歌集 - 凡河内躬恒
夢にだにうれしとも見ばうつつにて
わびしきよりはなほまさりなん
せめて夢の中でだけでも、うれしいことを見られたなら、現実においてわびしくしているよりは、やはりまさっているだろう。
後撰和歌集 - 清和院君
逢ふ事の年ぎりしぬるなげきには
身の数ならぬものにぞありける
お逢いすることが、実のならない年のように途絶えてしまう嘆きによって、我が身は物の数にも入らないものであったと思い知ったことだ。