古典和歌stream

千載和歌集 - 藤原国房

月影の常にすむなる山の端を
隔つる雲のなからましかば

月の光が常に澄み、仏が常に住んでいるという山の端を、隔てる雲さえなかったならば、いつでもその月を仰ぐことができるだろうに。

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千載和歌集 - 源俊房

入る月を見るとや人は思ふらん
心をかけて西に向かへば

沈んでゆく月を眺めているのだと、人は思っているのだろうか。わたしが心をかけて西に向かっているので。

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千載和歌集 - 瞻西

薪尽き煙も澄みて去りにけん
これや名残と見るぞ悲しき

薪が尽き、煙も消えて空が澄み、仏はこの世を去ってしまわれたのだろう。これがその名残かと仏舎利を見るのが悲しい。

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千載和歌集 - 藤原敦家

夢覚めんその暁を待つほどの
闇をも照らせ法の灯火

迷いの夢から覚めるその暁を待つ間の、闇をも照らしてくれ、仏法の灯火よ。

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千載和歌集 - 覚忠

世を照らす仏のしるしありければ
まだ灯火も消えぬなりけり

世を照らす仏の霊験があるので、今もなお灯火も消えずにいるのであった。

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千載和歌集 - 覚忠

見るままに涙ぞ落つる限りなき
命に代はる姿と思へば

拝見するやいなや、涙がこぼれ落ちる。この上なく大切な人の命に代わってくださったお姿だと思うと。

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千載和歌集 - 覚雅

千歳まで結びし水も露ばかり
わが身のためと思ひやはせし

千年もの間、手ですくって汲み続けた水も、ほんの少しでも自分の身のためと思っただろうか、いや思いはしなかった。

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千載和歌集 - 快修

うれしくぞ名を保つだにあだならぬ
御法の花にみを結びける

うれしいことに、その名を保つだけでもむなしくはない法華経という花に、わが身を結び、実を結んだことだ。

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千載和歌集 - 源俊頼

わび人の心のうちをよそながら
知るや悟りの光なるらん

嘆き暮らす人の心の内を、遠く離れたところにいながら知ってくださるのは、それが悟りの光であるからなのだろうか。

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千載和歌集 - 崇徳院

誓ひをば千尋の海にたとふなり
露も頼まば数に入りなん

観音の誓いを、千尋もの深い海にたとえている。それならば、ほんのわずかでも頼みにすれば、救われる人の数に入ることだろう。

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千載和歌集 - 藤原教長

はかなくぞ三世の仏と思ひける
わが身ひとつにありと知らずて

むなしくも、三世の仏を遠いものと思っていたことだ。仏はわが身ひとつの内にあるとも知らないで。

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千載和歌集 - 藤原教長

照る月の心の水に澄みぬれば
やがてこの身に光をぞさす

照る月が心の水に澄んで映ると、そのままこの身に光が射すのである。

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千載和歌集 - 覚忠

帰りても入りぞわづらふ槙の戸を
惑ひ出でにし心ならひに

帰ってきても、入るのをためらってしまう、槙の戸を。迷い出てしまった心の習い性のために。

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千載和歌集 - 崇徳院

降る雪は谷の扉を埋むとも
三世の仏の日や照らすらん

降る雪が谷の庵の扉を埋めてしまっても、三世の仏の日の光が照らしていることだろう。

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千載和歌集 - 覚性入道親王

照らすなる三世の仏の朝日には
降る雪よりも罪や消ゆらん

照らしているという三世の仏の朝日の光によって、降る雪よりも先に、わたしの罪が消えることだろう。

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千載和歌集 - 式子内親王

故郷をひとり別るる夕べにも
送るは月の影とこそ聞け

住み慣れた故郷にひとり別れてゆく、命の終わりの夕べにも、見送ってくれるのは月の光だと聞いている。

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