- 表題
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- 新古今和歌集
新古今和歌集 - 九条兼実
我ばかりつらきを忍ぶ人やあると
今世にあらば思ひあはせよ
私ほどに、相手のつれなさを耐え忍んでいる人がほかにいるかどうか、あなたが今この世に生きているのならば、思い比べてみよ。
新古今和歌集 - よみ人しらず
頼め来し言の葉ばかりとどめ置きて
浅茅が露と消えなましかば
頼みに思わせてきたあなたの言葉だけをこの世に残して、私が浅茅の露のように消えてしまっていたならば、どうだったでしょう。
新古今和歌集 - 源雅通
あはれにも誰かはつゆも思はまし
消え残るべき我が身ならねば
あなたが消えてしまったとしたら、いったい誰がしみじみと少しでも悲しく思うだろうか、誰も思いはしない。私もあとに消え残っていられる身ではないのだから。
新古今和歌集 - 小侍従
つらきをも恨みぬ我にならふなよ
憂き身を知らぬ人もこそあれ
あなたのつれなさをも恨まない私のような者に慣れてはいけないよ。自分のつらい身の程をわきまえない人も、世の中にはいるのだから。
新古今和歌集 - 殷富門院大輔
なにか厭ふよもながらへじさのみやは
憂きに堪へたる命なるべき
どうして命を厭うことがあろうか。どうせ長らえはしまい。そういつまでも、つらさに耐えている命であるはずがあろうか。
新古今和歌集 - 西行
あはれとて人の心の情けあれな
数ならぬにはよらぬ嘆きを
かわいそうだと思って、あの人の心に情けがあってほしい。私が物の数にも入らない身であることによるのではない、この恋の嘆きに対して。
新古今和歌集 - 藤原俊成
よしさらば後の世とだに頼めおけ
つらさに堪へぬ身ともこそなれ
よし、それならば、せめて来世で逢おうとだけでも約束しておいてくれ。このつらさに耐えきれず、死んでしまう身ともなりかねないのだから。