古典和歌stream

後撰和歌集 - 上野岑雄

おしなべて峰も平らになりななん
山の端なくは月も隠れじ

どこもみな一様に、峰も平らになってしまえばよい。山の端がなければ、月も隠れることはないだろう。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

我が宿にあひ宿りして住む蛙
夜になればや物は悲しき

私の家に同じ宿の者として一緒に住んでいる蛙よ。夜になったからだろうか、なんとも物悲しいことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

玉江漕ぐ葦刈り小舟さし分けて
誰を誰とか我は定めん

玉江を漕ぐ葦刈りの小舟が、茂る葦を棹さし分けて進むように、多くの人の中から、誰を誰と区別して、私は一人に定められようか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

陸奥の尾駮の駒も野飼ふには
荒れこそまされなつくものかは

陸奥の尾駮の牧の駒も、野に放し飼いにしていては、荒々しさが増すばかりで、人になつくものだろうか。

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後撰和歌集 - 源善

いづくとて尋ね来つらん玉かづら
我は昔の我ならなくに

どこだと思って尋ねて来たのだろうか、玉かづらよ。私はもう昔の私ではないのに。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

朝ごとに見し都路の絶えぬれば
事あやまりに問ふ人もなし

毎朝見ていた都への道が途絶えてしまったので、何かの間違いででも訪ねて来る人さえいない。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

いつしかとまつちの山の桜花
待ちてもよそに聞くが悲しさ

早く早くと待っていた待乳山の桜花のようなあなたを、待ってもなお、よそごととして人づてに聞くのが悲しい。

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後撰和歌集 - 伊勢

伊勢わたる川は袖より流るれど
問ふに問はれぬ身はうせぬめり

伊勢を流れ渡る川は私の袖から流れ出るほどに涙があふれるけれど、こちらから尋ねても尋ねてはもらえないこの身は、消え失せてしまうようだ。

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後撰和歌集 - 源信

人目だに見えぬ山路に立つ雲を
誰すみがまの煙と言ふらん

人の姿さえ見えない山道に立つ雲を、誰が、人の住んで焚く炭竈の煙だと言うのだろうか。

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後撰和歌集 - 伊勢

飛鳥川淵瀬に変はる心とは
みなかみしもの人も言ふめり

飛鳥川の淵が瀬に変わるように移ろいやすい心だとは、川上の人も川下の人も、身分の上の人も下の人も、皆が言っているようだ。

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後撰和歌集

今来むと言ひしばかりを命にて
待つに消ぬべしさくさめの刀自

すぐに行こうと言ったその言葉だけを命の綱として待つうちに、消え入ってしまいそうだ、さくさめの刀自は。

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後撰和歌集

数ならぬ身のみもの憂く思ほえて
待たるるまでもなりにけるかな

物の数にも入らない我が身ばかりがつらく思われて、足が遠のくうちに、待たれるほどにまでなってしまったことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

ありと聞く音羽の山の郭公
何か隠るらん鳴く声はして

いると聞いている音羽山のほととぎすよ、どうして隠れているのだろう。鳴く声は聞こえているのに。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

あしのうらのいときたなくも見ゆるかな
波は寄りても洗はざりけり

葦の生える浦がたいそう汚く見えることよ。波は寄せても洗わなかったのだなあ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

人心たとへて見れば白露の
消ゆる間もなほ久しかりけり

人の心を何かにたとえて見ると、はかないものの代表である白露の消えるまでの間でさえ、まだ長く思われることだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

世の中と言ひつるものかかげろふの
あるかなきかのほどにぞありける

世の中と呼んできたものは、こういうものだったのか。かげろうのように、あるのかないのかわからないほどの、はかないものであったのだ。

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