古典和歌stream

後撰和歌集 - 藤原忠国

我ならぬ草葉も物は思ひけり
袖より外に置ける白露

私ではない草葉も物思いをしていたのだ。涙に濡れる私の袖のほかにも置いている白露を見ると。

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後撰和歌集 - 伊勢

人心嵐の風の寒ければ
このめも見えず枝ぞしをるる

あの人の心が嵐の風のように冷たいので、木の芽も見えず枝はしおれてしまう。この目も涙で見えず、身はしおれるばかりである。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

憂きながら人を忘れんことかたみ
我が心こそ変はらざりけれ

つらく思いながらも、あの人を忘れることは難しいので、私の心だけは変わらないのだった。

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後撰和歌集 - 源等

うたた寝の床にとまれる白玉は
君がおきける露にやあるらん

うたた寝をした床に残っている白玉は、あなたが起きて帰るときに置いていった露なのだろうか。

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後撰和歌集

かひもなき草の枕に置く露の
何に消えなで落ちとまりけん

甲斐もない旅寝の草の枕に置いた露が、どうして消えてしまわずに、そこに落ちとどまったのだろうか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

思ひやる方も知られず苦しきは
心まどひの常にやあるらむ

思いを晴らす方法もわからずに苦しいのは、心が乱れ惑うことの常なのだろうか。

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後撰和歌集 - 藤原実頼

鈴虫に劣らぬ音こそなかれけれ
昔の秋を思ひやりつつ

鈴虫に劣らないほどの声をあげて、自然と泣かれてしまうことだ。昔の秋をはるかに思いやりながら。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

夕暮れの寂しきものは朝顔の
花を頼める宿にぞありける

夕暮れに寂しいものは、朝のうちにしぼむ朝顔の花をあてにして暮らす家であったのだ。

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後撰和歌集 - 紀貫之

柞山峰の嵐の風をいたみ
ふることの葉をかきぞ集むる

柞山の峰の嵐の風が激しいので、散り降る木の葉を掻き集めるように、古い歌の言葉を書き集めることだ。

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後撰和歌集

世の中を厭ひてあまの住む方も
うきめのみこそ見えわたりけれ

世の中を嫌って尼となって住む所も、海人の住む海辺に浮き布ばかりが見えるように、つらい目ばかりが一面に見えることだ。

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後撰和歌集 - 伊勢

山川の音にのみ聞く百敷を
身をはやながら見るよしもがな

山川の音のように、噂にばかり聞く宮中を、昔のままの身で見る手立てがあればよいのに。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

世の中はいかにやいかに風の音を
聞くにも今は物や悲しき

あなたとあの人の仲は、どうなのか、どうなのか。風の音を聞くにつけても、今はもの悲しいのだろうか。

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後撰和歌集 - 伊勢

世の中はいさともいさや風の音は
秋にあき添ふ心地こそすれ

二人の仲は、さあ、どうなのでしょう。風の音は、秋の悲しさの上に、さらに飽きられた悲しさが加わるような心地がする。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

たとへ来る露と等しき身にしあらば
我が思ひにも消えんとやする

昔からはかないものにたとえられてきた露と同じ身であるならば、私の燃える思いの火にあたって、消えてしまおうとするのだろうか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

ささがにの空に巣がける糸よりも
心細しや絶えぬと思へば

蜘蛛が空中に巣をかける細い糸よりも、なお心細いことだ。あの人との仲が絶えてしまったと思うと。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

風吹けば絶えぬと見ゆる蜘蛛のいも
またかきつかでやむとやは聞く

風が吹くと切れてしまったように見える蜘蛛の糸も、二度と張りつけないまま終わると聞いたことがあろうか。

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