古典和歌stream

後撰和歌集 - 藤原清正

今はとて立ち帰り行くふるさとの
不破の関路に都忘るな

今はもうこれまでと、生まれ故郷へ帰って行くあなたよ、その故郷の美濃の不破の関の道で、都のことを忘れないでほしい。

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後撰和歌集 - 大窪則善

身を分くることのかたさにます鏡
影ばかりをぞ君に添へつる

我が身を二つに分けることは難しいので、この真澄の鏡に映る影だけを、あなたに添えて送ったことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

初雁の我も空なるほどなれば
君も物憂き旅にやあるらん

初雁が空にあるように、私も心がうわの空になっている時なので、あなたも気の進まない旅なのだろうか。

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後撰和歌集 - 源公忠

いとせめて恋しきたびの唐衣
ほどなくかへす人もあらなん

ひどく恋しく思われるこの旅の唐衣を、ほどなく裏返して寝るように、あなたをすぐに都へ帰してくれる人がいてほしい。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

唐衣たつ日をよそに聞く人は
かへすばかりのほども恋しを

私が旅立つ日を、他人事のように聞いているあなたは、私が帰るまでのわずかな間も恋しいなどと言うけれど、本当にそうだろうか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

恋しくは言伝もせむ帰るさの
雁がねはまづ我が宿に鳴け

恋しくなったら言伝もしよう。北へ帰って行く雁よ、まずは私の家に来て鳴いておくれ。

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後撰和歌集 - 伊勢

別れてはいつ逢ひ見むと思ふらん
限りある世の命ともなし

別れてしまったら、いつまた会えると思うのだろうか。限りのあるこの世の命は、それまでもつものとも思われない。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

背かれぬ松の千歳のほどよりも
ともともとだに慕はれぞせし

離れることのできない松の千年の長さよりもなお、「ともに、ともに」とばかり、慕わしく思われたことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

ともともと慕ふ涙の添ふ水は
いかなる色に見えてゆくらん

「ともに、ともに」と慕って流す涙の加わった水は、どのような色に見えて流れてゆくのだろうか。

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後撰和歌集 - 伊勢

別るれどあひも惜しまぬ百敷を
見ざらむことや何か悲しき

別れて去るけれども、互いに名残を惜しみもしない宮中を、もう見なくなることが、どうして悲しいことがあろうか。

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後撰和歌集 - 宇多天皇

身一つにあらぬばかりをおしなべて
行きめぐりてもなどか見ざらん

宮中が我が身一つのものではなくなったというだけのことで、皆と同じように巡って来て、どうして見ないことがあろうか。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

別れゆくみちの雲居になりゆけば
とまる心も空にこそなれ

別れて行く道が、陸奥の雲のかなたほど遠くなってゆくので、都にとどまる私の心も、うわの空になってしまう。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

いかでなほ笠取山に身をなして
露けき旅に添はむとぞ思ふ

なんとかして、やはり笠取山に身を変えて、露に濡れがちなあなたの旅に笠として付き添いたいと思う。

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後撰和歌集 - 源宗于の娘

笠取の山と頼みし君をおきて
涙の雨に濡れつつぞ行く

笠取山のように頼りにしてきたあなたを都に残して、私は涙の雨に濡れながら旅立って行く。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

君が行く方にありてふ涙川
まづは袖にぞ流るべらなる

あなたが行く伊勢の方にあるという涙川は、それよりも先に、まず私の袖に流れるようだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

袖濡れて別れはすとも唐衣
行くとな言ひそきたりとを見む

袖を涙に濡らして別れはしても、この唐衣を着て「行く」とは言わないでほしい。あなたがこれを着たのを、来たものと見よう。

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