古典和歌stream

後撰和歌集 - よみ人しらず

かくばかり別れのやすき世の中に
常と頼める我ぞはかなき

これほど別れのたやすい世の中なのに、いつまでも変わらないものと頼みにしていた私こそ、はかないことだ。

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後撰和歌集 - 伊勢

塵に立つ我が名清めん百敷の
人の心を枕ともがな

塵のように立つ私の浮き名を清めたいものだ。宮中の人々の心を、真実を知る枕にでもできたらよいのに。

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後撰和歌集

憂きことをしのぶる雨の下にして
我がぬれぎぬは干せど乾かず

つらいことを忍びつつ、ひそかに降る雨の下にいるので、私の濡れ衣は干しても乾かない。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

逢ふことの形見の声の高ければ
我が泣く音とも人は聞かなん

逢うことの形見であるこの琴の音が高いので、それを私の泣く声だとも、あの人は聞いてほしい。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

涙のみ知る身の憂さも語るべく
嘆く心を枕にもがな

涙だけが知っている我が身のつらさも語ることができるように、嘆くこの心を枕にでもできたらよいのに。

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後撰和歌集 - 伊勢

あひにあひて物思ふころの我が袖は
宿る月さへ濡るる顔なる

物思いにふさわしい折にちょうど出会って、物思いに沈むこのころの私の袖は涙に濡れ、そこに映る月までもが濡れた顔に見える。

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後撰和歌集 - 紀貫之

あはれてふ言にしるしはなけれども
言はではえこそあらぬものなれ

「あわれ」という言葉に、口にしたところで何の効き目もないけれども、それでも言わずにはいられないものなのだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

移ろはぬ名に流れたる川竹の
いづれの世にかあきを知るべき

色の変わらないことで名の知られた川竹が、いったいいつの世に秋を知り、あなたに飽きることがあろうか。

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後撰和歌集 - 藤原時平

深き思ひそめつと言ひし言の葉は
いつかあき風吹きて散りぬる

深い思いで心を染めた、思い初めたと言ったあなたの言葉は、いつの間に秋風、飽きの風が吹いて散ってしまったのだろう。

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後撰和歌集 - 伊勢

心なき身は草木にもあらなくに
あき来る風に疑はるらむ

心のない草木でもないこの身なのに、どうして秋の来る風、飽きの風に吹かれて心変わりしたと疑われるのだろう。

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後撰和歌集 - 伊勢

身の憂きを知ればはしたになりぬべみ
思ひは胸のこがれのみする

我が身のつらさを知っているので、思いを打ち明ければ中途半端なことになってしまいそうで、思いの火は胸を焦がすばかりである。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

雲路をも知らぬ我さへもろ声に
今日ばかりとぞなきかへりぬる

雲の通い路も知らない私までもが、空を帰ってゆく鳥と声を合わせて、今日限りと思って、繰り返し泣いたことだ。

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後撰和歌集 - よみ人しらず

まだきから思ひ濃き色に染めむとや
若紫のねを尋ぬらん

まだその時でもないうちから、思いの濃い色に染めようというのだろうか、若紫の根を尋ね求めているのは。

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後撰和歌集 - 伊勢

見えもせぬ深き心を語りては
人に勝ちぬと思ふものかは

目に見えもしない深い心を言葉で語っただけで、ほかの人に勝ったと思うものだろうか。

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後撰和歌集 - 伊勢

伊勢の海に年経て住みし海人なれど
かかるみるめはかづかざりしを

伊勢の海に長年住んできた海人ではあるけれど、このような海松布を潜って得たことはなかったのに。このようなありがたいお下がりを賜る目に遭ったことはなかったのに。

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後撰和歌集 - 藤原兼輔

あしひきの山の山鳥かひもなし
峰の白雲立ちし寄らねば

山の山鳥のように独り寂しく過ごしているかいもない。峰の白雲が立ち寄って来ないように、あなたが立ち寄ってくれないので。

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